第24回別府アルゲリッチ音楽祭が11日、開幕した。初日は「県出身若手演奏家コンサート」が別府市山の手町のビーコンプラザであり、県出身者や大分にゆかりのあるアーティスト7組12人が出演した。
大分市出身の薬真寺光(ひろ)(バイオリン)と福本真悠(ピアノ)は、チャイコフスキー「バイオリン協奏曲 ニ長調より 第1楽章」をドラマチックに聴かせた。同市出身の土居あすか(フルート)と小野理恵(ピアノ)はバートン「ソナチネ」などを情感豊かに奏でた。
最後に、昨年の「第77回全日本学生音楽コンクール北九州大会」の声楽部門高校の部で1位となりアルゲリッチ芸術振興財団賞を受賞した、芸術緑丘高2年の鈴木心毬(みまり)(ソプラノ)が登場。高橋依杏(えり)(ピアノ)の伴奏で、モーツァルト「コンサートアリアより『偉大な魂と高貴な心』」などを清らかな歌声で軽快に響かせ、聴衆を沸かせた。
鈴木は「聴いてくださる方の心に届くことだけを考え、拍手を頂けた時は、ほっとした。素晴らしい演奏家の方々と同じ舞台に立てたことを今後の活動に生かしたい」と話していた。
音楽祭は計6公演で6月15日まで。世界的ピアニストのマルタ・アルゲリッチは5月17日、ビーコンプラザで、ギドン・クレーメル(バイオリン)、ミッシャ・マイスキー(チェロ)と三重奏を披露する。19日には大分市高砂町のいいちこグランシアタでクレーメルと協演。22日は東京のすみだトリフォニーホールにクレーメルらと出演する。