長崎市西町の市立西町小(栗山幸彦校長、331人)の西校舎が老朽化に伴う建て替えのため解体されるのを前に児童や卒業生らが17日、同校舎で「お別れ会」を開いた。壁や床に文字や絵を描き、60年にわたり子どもたちを支えてきた学びやに別れを告げた。
同校は1956年度に開校し、西校舎は62年に完成。今年3月までは児童会室などの教室を活用していた。本年度内に解体を始め、来年度から新校舎の建設に着手する。その後、残りの校舎も解体し、2027年度には運動場を含む敷地全域の整備が完了する予定という。
お別れ会は市青少年育成協議会西町支部が主催し、子どもたちや地域の人たち約200人が参加。チョークやクレヨン、ペンキなどを使い、普段は落書きできない教室の床や壁にお気に入りのキャラクターなどの絵を思い思いに描いた。「西校舎ありがとう」「親子三代お世話になりました」「楽しかったよ」などの言葉もあった。
床に黄色いペンキで星やハートなどの絵を描いた同校4年の大槻歩さん(9)は「校舎が新しくなるのはいいけど、寂しい。長い間、いろんな人の勉強を支えてきたから頑張ったなと思う」と話した。同支部の近藤孝史事務局長は「子どもたちには校舎に感謝の気持ちを持ってほしい」と語った。