佐世保・散弾銃乱射から15年 従業員ら犠牲者を追悼

 8人が死傷した長崎県佐世保市の散弾銃乱射事件は14日、発生から15年を迎えた。現場となった同市名切町のスポーツクラブ「ルネサンス佐世保」では、犠牲となった水泳インストラクターの女性=当時(26)=と、漁網製造業の男性=当時(36)=を従業員が追悼した。
 運営するルネサンス(東京)によると、同日午前9時に従業員8人が1分間黙とう。従業員らが持ち寄った花を事務所内に供えた。遺族や当時を知る会員らに配慮し、事件を思い出させるとして献花台は今年も設置しなかった。
 同社は事件翌年から12月14日を「ルネサンス安全の日」と定め、全国の店舗で防犯カメラや非常ボタンの作動確認、避難通路や防火扉の点検などを実施している。「事件により亡くなられたお二人に対して、哀悼の意を表します」とコメントを出した。
 現場近くに暮らす自営業男性(72)は「15年たつのは早かった。(事件を機に)銃規制も厳しくなった。もう事件が起こってほしくない」と話した。
 事件は2007年12月14日夜、同クラブに男=当時(37)=が侵入し散弾銃を乱射。2人が死亡し、小学生の女児を含む6人が負傷した。男は15日朝、市内で散弾銃を使って自殺した。


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