オープンは2024年度!圏央道、上尾道路の結節点に「道の駅おけがわ」誕生へ 高速道路を一時退出可!?

俯瞰(ふかん)図と建物外観(市提供)

 埼玉県桶川市が進めている「道の駅(仮)おけがわ」の整備がいよいよ本格化する。市は2024年度の開業を目指し、地域のブランド開発などを行っているTTCグループ(静岡県熱海市)と事業契約を結んだ。来年秋には建設を開始する予定。事業契約は設計、建設、維持管理、運営まで一体で発注するDBO(Design Build Operate)方式。契約期間は15年で、開業までの事業費は約11億3000万円。開業後は指定管理者として再契約することになる。

 道の駅は圏央道桶川北本インターチェンジから約1キロの川田谷地区に建設される。市整備部分は約1.2ヘクタールで、飲食コーナーや農産物、土産品を直売する物販コーナー、観光案内所、イベントスペースなどが造られる予定。施設のイメージはベニバナをモチーフにした「桶川宿」を現代風に再現。格子や下屋、切妻といった江戸情緒を取り入れたデザインの建物になっている。国の整備部分は約1.7ヘクタールで24時間トイレや防災トイレ、防災倉庫、貯水池などが整備される。

 道の駅整備事業は、川田谷農産物直売所に関する懇話会が端緒となり、10年に市とJAあだち野が直売所の整備について協定を締結した。その後、現地が圏央道および上尾道路など、広域交通網の結節点となっていることから、周辺市町の道の駅空白地域の解消や災害時の防災拠点の役割を目的に道の駅整備を目指すこととなった。

 12年に市が基本構想と要望書を国土交通省大宮国道事務所を提出し協議を開始。16年には基本協定を締結し、用地取得などに着手した。本年度に入って事業者を公募し決定、市議会12月定例会で承認された。

 今年4月には高速道路の休憩施設の不足解消に向けた社会実験の対象になることも国交省から発表された。同実験は、ETC搭載車で高速道路を一時退出して道の駅に立ち寄っても2時間以内に再進入すれば降りずに利用した高速料金のままにするというもの。高速道路利用者の休憩所としても期待される。

 小野克典市長は「地域の皆さまに愛され、地域振興と本市の発展に寄与する施設になるよう、TTCグループの皆さまとともに事業に取り組みたい」と話している。

「道の駅(仮)おけがわ」の完成イメージ(市提供)

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