<全国高校バレー>今年の細田学園は「攻撃バレー」 前回メンバー13人「上で勝負」 初戦は福井工大福井

2年連続で春高へ出場する女子の細田学園

 “春高”の愛称で知られるバレーボールの全日本高校選手権は4日、東京体育館で男女各52校が参加して開幕し、8日の決勝まで5日間にわたり熱戦が繰り広げられる。1回戦から準々決勝までは無観客で、準決勝・決勝は有観客の開催を予定している。

 県勢は2年ぶり2度目の出場の男子の昌平と、2年連続22度目の出場の女子の細田学園が4日の1回戦から登場する。昌平は上越総合技術(新潟)と対戦(13時35分開始予定)。細田学園は福井工大福井と初戦を行う(10時15分開始予定)。上位進出を狙う両校を紹介する。

 ■攻撃力全開で上位狙う

 女子の細田学園の目標は日本一だが、まずは2016年以来届いていない8強を目指したい。伊藤監督は「今年は上で勝負しようと言ってきた。ベスト8以上の力はあると思っている」と自信をうかがわせている。

 7月の全国高校総体は決勝トーナメント3回戦まで進出した。ほぼ単独チームで出場した8月の国体では2回戦で、高校総体で敗れた東京都市大塩尻(長野)に雪辱。準々決勝で就実(岡山)に負けはしたが、全国の強豪と堂々と渡り合い進化を示した。

 昨年の春高メンバーが13人残った経験値に、攻撃バレーを加えることでレベルを引き上げてきた。その分、伝統のレシーブ力には不安が残り「ディフェンスが鍵」と指揮官。本番までに強化を掲げたが、得点を重ねリズムを生み出したい。

 レフト渡会が頼もしいエースに成長。打点の高いスパイクから得点を量産し、フェイントにも磨きをかけた。2年生のレフト土橋は、スピードと切れを生かし、エースの負担を軽減させる。レフトが抑えられてもライトの寺下、寺田らも強烈な攻撃力を発揮できる。不安な守備は身長180センチのミドル中田のブロック、リベロ鈴木のレシーブ力で埋めていく。

 全国に楽な相手は存在しないが、パワーヒッターをそろえた今年のチームの可能性は大きい。

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