福井地区中体連が夏季大会を原則平日開催に 生徒や教員の負担軽減、4月に正式決定へ

 福井県の福井地区中学校体育連盟(中体連)が、今年の中学校夏季総合競技大会について、集中会期を「金、土曜」から、平日のみの「木、金曜」に改める方針を固めたことが分かった。生徒や教員の休日を確保し負担軽減につなげるほか、会場や審判員の確保など運営面でもメリットが大きいと判断した。

 福井市内で2月15日開かれた、同地区中学校体育部活運営研究会で新年度の方向性を確認した。4月上旬に開かれる総会で正式決定する見通し。

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 同地区中体連事務局によると、県大会予選も兼ねる夏季総合競技大会の活動要項について「1日平日、1日休日開催を原則とする」との文言を「平日開催を原則とする」に改める。

 今夏の大会では、集中会期に実施する10競技のうち、8競技が木曜から開催される見通し。3日間開催のサッカーは木、金、土曜に開かれる。同じく3日間の軟式野球は、外部審判員の確保もあり金曜から始まる日程を維持するが、休日を担保するために3日目の日程を翌週の土曜に設定する。

 バレーボールはこれまで男女で会場が分かれていたが、平日開催にすることでエアコン設備もある県営体育館が確保できる見通し。男女合わせて開くことで、審判員確保や運営経費の効率化も図れるという。

 大会運営には多くの教員が関わることから、秋季新人総合競技大会については、3年生の授業時間確保に影響が出ないよう「1日平日、1日休日開催を原則とする」方針を維持する。

 事務局の担当者は「生徒や先生の休日を確保する目的に加え、大会運営に当たっては、会場や教員らが担う審判員の確保、経費も大きな課題だった。休日では、ほかの大きな大会があって会場が取れないことも多い」と話す。また、ここ数年のコロナ禍では、生徒と保護者の動線を分けたり、食事場所を確保したりといった対応にも迫られ、比較的手狭な学校施設では対応にも限界があったという。

 平日のみとすることで保護者らの観戦機会が減るという恐れもあるが、事務局の担当者は「それを上回る生徒にとってのメリットがあると判断した。ご理解をお願いしたい」としている。

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