ハンドボールの第47回日本リーグ長崎シリーズは19日、諫早市中央体育館で男子のトヨタ紡織九州-トヨタ自動車東日本の1試合が行われ、26-26で引き分けた。この結果、トヨタ紡織九州は5位をキープしたものの、4位大同特殊鋼とのゲーム差は5に広がり、上位4チームで争うプレーオフ進出がやや厳しくなった。
トヨタ紡織九州から三重樹弥(瓊浦高出身)、トヨタ自動車東日本から川端勝茂(長崎日大高出身)、玉井宏章(瓊浦高出身)の長崎県勢3人が出場。トヨタ自動車東日本の濵口直大(長崎日大高出身)はベンチ入りしたが、故障の影響で出番はなかった。
試合はホームのトヨタ紡織九州が序盤、フローター三重の絶妙なアシストなどから得点を重ね、8分までに6-2とリードしたが、その後はトヨタ自動車東日本が反撃。センター玉井を起点にしたセットオフェンス、同じくセンター川端の体を張ったディフェンスなどで徐々に差を詰め、一進一退の展開が続いた。最後は両チームとも決め手を欠き、同点で試合が終わった。
この日は多くのファンが会場に詰めかけ、県勢の活躍やハイレベルなプレーの連続に盛り上がった。試合後は選手たちが、来場した小中高の選手を対象にしたハンドボール教室を開催。子どもたちが一流の技術を学んでいた。
◎それぞれが持ち味発揮
両チームから長崎県勢3人が出場したハンドボールの日本リーグ長崎シリーズ。3人はそれぞれ持ち味を発揮して、地元ファンを沸かせた。
トヨタ自動車東日本からはセンターの川端(長崎日大高出身)と玉井(瓊浦高出身)が出場。主将を務める川端は守備の要、玉井は司令塔としてチームに貢献した。32歳の川端は「会場に知っている顔が多くてプレッシャーもあったが、今の自分がやれることはしっかりやれた。これからも見ている人たちを楽しませるようなプレーをしていきたい」と汗を拭った。
トヨタ紡織九州からはフローター三重(瓊浦高出身)が出場。絶妙なアシストパス、鋭いカットインなど、攻撃面で存在感を示した。三重は「スタンドに知り合いが多くて力になった。自分のプレーを見て、実業団選手になりたいと思ってくれる子がいたらうれしい」と満足げだった。