長崎ヴェルカ競り勝つ 熊本に76-68、堅守で4連勝 バスケットB2

【長崎-熊本】第1クオーター1分、ヴェルカの榎田(右)が激しい守備でプレッシャーをかける=県立総合体育館

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)第22節第2日は19日、長崎市の県立総合体育館などで6試合が行われ、西地区2位の長崎ヴェルカは3位熊本に76-68で競り勝った。4連勝のヴェルカは通算28勝13敗。同地区で首位の佐賀も奈良を下したため、ゲーム差「6」は変わらなかった。
 ヴェルカは第1クオーター、熊本に3本の3点シュートで流れを渡し、20-23とリードされた。第2クオーターはゾーンディフェンスを足掛かりに失点を抑えたものの、シュートが入らず、互いにロースコアの展開に。終了間際にウィタカが3点シュートを決め、34-36で前半を折り返した。
 第3クオーターは足が止まりだした熊本に対し、ヴェルカは堅守を続けた。狩俣のアシストや髙比良の外角シュートで徐々にペースをつかむと、54-54で入った第4クオーター2分にギブスのシュートで勝ち越し。その後もアギラールの2次攻撃などで粘る相手を突き放した。
 第3日、最終日は20、21日、東京Z-青森を実施。ヴェルカの次戦は第23節の25、26日、佐世保市体育文化館で西地区6位の奈良と顔を合わせる。

◎榎田、勝負どころで存在感 初の2試合連続先発

 長崎ヴェルカが苦しみながらも熊本との九州対決2戦目を8点差で制した。第3クオーターまでややシュート精度を欠いたものの、前田監督は「選手全員が守備でファイトしてくれた。きょうの勝利はとても意味がある」と地力のある熊本を70得点以下に抑えた堅守をたたえた。
 ロースコアで競り合う展開の中、24歳の榎田が身体を張り続けた。同点で迎えた第4クオーターも出だしからコートに立つと、63-59の4分に相手のこぼれ球を頭から飛び込んで奪取。直後にボンズのラストパスから追加点を挙げ、勝負どころでしっかりと存在感を示した。
 自身初となる、今季2試合連続の先発。試合や練習で司令塔の狩俣からアドバイスを受け、守備の動きを状況に応じて微修正しているのがシーズン後半から生きている。この日、20分44秒の出場で個人ファウルは一つだけ。不用意なプレーが減ったことで、大事な局面でもスタッフ陣の信頼を勝ち得ている。
 次節も佐世保で奈良とのホーム2連戦が待つ。若手の成長株は「ハードな守備を求められて試合に出ている。次もやることは変わらないし、もっと選手同士のコミュニケーションを増やして簡単なシュートを打たせないようにしたい」と気を引き締めていた。

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