南高梅が「上」 伊作田稲荷神社でかゆ占い

かゆの入った竹筒を小刀で割る神社関係者(和歌山県田辺市稲成町で)

 和歌山県田辺市稲成町の伊作田稲荷神社(栗山宣希宮司)で17日、農作物や水産物計121品目の豊凶を占う「かゆ占い神事」があった。「上」「中」「下」の3段階で占い、古城梅や小梅は「中」、南高梅は「上」だった。

 市の無形民俗文化財に指定されている伝統行事。白米1升と小豆2合、水8升(約14.4リットル)を大きな釜で煮立て、その中に長さ10センチほどの竹筒を入れた。

 その後、竹筒を取り出して小刀で割り、栗山宮司が中に入っているかゆの量から「上」「中」「下」を判断した。

 占ったのは米や野菜、かんきつ類、魚、海藻、花など。あきたこまちや宮本早生、タイなどが「上」、トマトやヒジキなどが「中」、サトイモ、ハクサイ、シラスなどが「下」だった。

 この日は、近くの稲成小学校4、5年生47人も見学した。丸山順平君(11)は「家でミカンを作っているので、占いが上や中ばかりでうれしい。豊作だったらいいな」と話した。

 神事の後、参拝者には小豆がゆが振る舞われた。

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