電気代の高騰で学校も節約の限界 宮城・東北高校も対応に苦慮

電気代が高騰する中で、節約の限界を感じているのは家庭や企業だけではありません。学校教育の現場でも対応に苦慮しています。

仙台市の2つのキャンパスに計1700人以上の生徒が通うマンモス校、東北高校です。エアコン、照明、パソコンなど学校の運営に電気は不可欠です。

それだけに電気代高騰の影響は顕著で、12月の料金で比較すると2021は2つのキャンパスで計296万円余りでしたが、2022年は約468万円と1.6倍に跳ね上がっています。

松本龍アナウンサー「ウィンターカップに出場した男子バスケ部が使う体育館。照明はLEDですが、そうした対策では追い付かないほど電気代は上がり続けています」

食堂の照明を間引きしたほか、教室では比較的値上がり幅の小さいガスファンヒーターを使用し、更に上着やひざ掛けを推奨するなでき来る範囲で節電に取り組んでいますが、節約にも限界があります。

東北高校加藤久雄理事「エアコンの関係、あとは照明が大きなウェイトを占めています。今、どこを切り詰めるのか頭を悩ませている最中です」

春のセンバツに出場する野球部をはじめ、全国レベルの部活動も多数あり朝早くから放課後遅くまで練習する生徒も多くいて、その活動に制限を掛けるわけにもいきません。

東北高校加藤久雄理事「練習をちょっと短くしてくださいというお願いはできないですよね。クラブ活動に励むということで学校に来ている生徒もけっこういるので」

近々、緊急措置として県からの補助金が生徒一人当たり1万円ほど出る予定で、2022年度の値上がり分を補填できるかぎりぎりのところですが、あくまで単年の緊急的なもののため先行きは不透明です。

学校としては、保護者の負担も考えると設備費の値上げはなるべく避けたい考えで、生徒の活動を狭めないようにしながら、コスト管理を突き詰めていくということです。

東北高校加藤久雄理事「生徒たちにはなるべく束縛しないでやらせたいんですけど、制限のさじ加減というか、そこも全体的に見直していかないとまずいかなと思っています」

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