ラトビアでのWRC初開催が決定。ERCの高速グラベルラリーが2024年カレンダーに追加へ

 WRC世界ラリー選手権は、来季2024年に『ラリー・ラトビア(ラリー・リエパヤ)』をシーズンのカレンダーに加えることを発表した。これは東欧のラトビアでWRCが初開催されることを意味する。

“ラリー・リエパヤ”の名で知られる同イベントは、ERCヨーロッパ・ラリー選手権ではお馴染みのラウンド。ヨーロッパでもっともチャレンジングなラリーのひとつに挙げられる一戦は、ドライバーとコドライバーに技術力と正確さが求められる高速グラベル(未舗装路)ラリーだ。

 そんなラトビアの名物イベントは、ERCで成功したラリーをWRCのカレンダーに追加したスロットに当てはめる“最初の例”として選ばれた。

「ERCからWRCへのローテーションを可能にするために、WRCカレンダーに少なくともひとつの枠を確保することは、我々の目標だった」と語るのは、WRCプロモーターのシニア・ディレクターであるピーター・トゥール。

「ラリー・ラトビアが初めてこの枠を与えられたことは、そのスポーツ性とプロモーションの卓越性、そしてラトビア政府のラリーに対するコミットメントが明確に評価されたものだ」

「この決定は、WRCにとってバルト海沿岸地域が戦略的に重要であることを強調している」

「放送パートナーであるTV3とは長年にわたる関係を築いており、2024年大会に向けて協力関係を拡大できることを期待している。これに加えて、150カ国以上、50以上の放送局とのネットワークが広がっており、WRCは地球上でもっとも広く視聴されているモータースポーツ選手権のひとつとなっている」と同氏は付け加えた。

 ラリー・ラトビアのディレクター、ライモンズ・ストロックスは、「これは夢が実現した瞬間だ。何年も前に始まった我々の仕事は、ついに2024年にラトビアでWRCイベントを開催するための明確な道筋を示すことで完結した」と述べた。

「イベント主催者であるRAイベントにとって、これは大きな節目であり、大きな責任を伴うマイルストーンだ」

「しかし、私たちにはラトビア政府、ラリー都市のリエパヤ、首都リガ、そしてゼネラルスポンサーのテト社という、信頼できるパートナーがいる。彼らの後ろにはさらに幅広い熱意あるチームがいて、彼らとならこのイベントを成功させることができ、目の前にあるすべての課題に取り組む準備ができている」

 開催日程は後日アナウンスされる『テト・ラリー・ラトビア』は、拠点となるリエパヤをはじめ、首都のリガ、タルシ、トゥクムス、クルディーガ、ディエンビドクルゼーメといったラトビアの広範囲に及ぶ地域で開催される予定となっている。

ラトビアで行われる“ラリー・リエパヤ”は、ヨーロッパでもっともチャレンジングなイベントのひとつに挙げられる高速グラベル(未舗装路)ラリーだ。

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