横浜キヤノンイーグルス 第2の活動拠点・大分で勝利しプレーオフに前進 【大分県】

大分県をセカンドホストエリア(第2の活動拠点)とするラグビーの横浜キヤノンイーグルスは、NTTリーグワン1部、リーグ戦の折り返しとなる第8節を、レゾナックドーム大分で戦った。大分では今季2試合目。勝ち点22で4位の横浜は、同21で5位の東芝ブレイブルーパス東京と対戦して59-48で勝利。4位以内が進出するプレーオフに向けて前進した。

横浜が誇るハーフバックが序盤からチームを引っ張った。SHデクラークとSO田村優がハイパントや低い弾道のキック、クイックキック、ライン裏のゴロパントなど多彩なキックで東京を揺さぶる。2分に先制トライを許すも、その2分後にトライを奪い、7-7の同点としたことで試合の流れを引き寄せた。デクラークが球離れの早いパスワークで間隙(かんげき)を突き、前半で5トライを奪い、全てのコンバージョンキックを田村が成功する。キャプテンのCTB梶村祐介は「前半はクオリティーの高いプレーができた」と振り返った。

試合をコントロールしたハーフバック

38-15で折り返した後半も立て続けに2トライを奪い、この日最大となる37点にリードを広げたが、「(大量に)リードしたことで緩みが出た。たたきつぶすことができなかった」と梶村。試合後に終始、険しい表情を見せていた沢木敬介監督が「後半はまだまだ甘い部分が出た。闘争心を見せてほしかった」と強い口調で述べたように、連続4トライを奪われ11点差まで追い詰められた。

ただ、これまでのリーグ戦で課題となっていた、終盤の時間の使い方を全員が共有していた。22m区域の攻防で焦らず、密集戦から時間を使ってトライにつなげた。負ければ順位が入れ替わった直接対決に勝利し、田村は「ベストではなかったが、相手に勝ち点を与えずに勝てたことは良かった。すぐに試合があるので、今日出た課題を修正したい」と反省の弁を述べたが、その表情は決して暗くはなかった。残り8試合となったリーグ戦、沢木監督は「プレーの質よりマインドの強さを求めたい」と引き締めた。

デクラークの妙技に会場は盛り上がった

(柚野真也)

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