アマゾンや縄文の土器を再現 新見・猪風来美術館で企画展

アマゾンの壺や像の再現品が並ぶ会場

 新見市法曽の猪風来美術館で、企画展「縄文土器やアマゾンの土器たちが語るもの」が開催中。縄文時代の深鉢や土偶、同時代以降の中南米で使われた器や像をいずれも再現した34点が公開され、来館者の興味を引いている。

 縄文造形家の猪風来館長(75)が手がけた火〓(かえん)型土器をはじめ、紀元前10世紀から紀元4世紀にかけて中南米で用いられた酒器、5~16世紀のブラジル・アマゾン一帯で作られた壺(つぼ)や女性像…と多彩な内容をそろえた。(〓は火ヘンに陷のツクリ)

 エクアドルやペルーの酒器は鳥を模し、注ぐ際に音が鳴るのが特徴。アマゾン関連の12点は現地の土器などを研究してきた古谷嘉章・九州大名誉教授が寄贈した品で、神話にも登場するジャガーをモチーフにした壺などがある。

 猪風来館長は「形や文様もさまざまで、豊かな精神世界が広がる。会場でぜひ感じてほしい」と話している。

 23日午後1時からは、古谷名誉教授、松本直子・岡山大文明動態学研究所長らを招いた座談会「土器たちが語るもの」がある(申し込み不要。要観覧料)。

 会期は5月28日まで。午前9時半~午後5時。休館は2月末までが月、火曜、3月からは月曜。観覧料は一般400円、高校生200円、中学生以下無料。問い合わせは同美術館(0867―75―2444)。

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