ウクライナ軍が「アンチドローン銃」を投入 露ドローンを電波攻撃し無傷確保

「歴史上初のドローン戦争」と呼ばれるウクライナ戦争で、ドローンが戦車などを破壊したり、歩兵への自爆攻撃で威力を発揮したりしているなか、これを阻止する「ドローン銃」が登場したことが分かった。

(参考記事:韓国KAST、特定ドローンを無力化できる技術を開発…「電磁波放射で即墜落」

18日(現地時間)、米ビジネスインサイダー紙は、敵のドローンを無力化させる「アンチドローン銃」(anti-drone gun)について伝える記事を掲載した。現在、ウクライナ軍は現地企業であるクベルトステクノロジーが開発した長距離対ドローン銃である「KVS G-6」を活用している。

現時点で約100台以上が戦場に投入されたと伝えられるSF映画に出てくるようなこの武器は、最大射程距離が約3キロ、一度に最大30分間作動する。

銃のような形だが、実際の弾丸が発射されるわけではない。 無線信号を使ってドローンの通信を乱し無力化させる。

Kvertus Technology 製の対ドローン KVS G-6 を装備したウクライナの兵士。 (ウクライナ軍領土防衛軍/Facebook)

※ウクライナ領土防衛軍(Facebook)の関連投稿:

クベルトスの技術理事であるヤロスラフ・フィリモノフは「通信が切れたドローンは制御できなくなり、電波で邪魔された時点で着陸する」とし、「物理的にドローンが破壊されないため、味方はドローンから情報を得ることができる」と述べている。

従来はドローンを撃墜するために球形対空砲などを使用していたが、今では、いわゆるジャミング(Jamming、電波妨害)技術によってドローンを無力化できるという説明だ。

報道によると、クベルトス側はロシアの侵攻以降、約80台のアンチドローン銃を製造したと伝えられており、実際の戦場にどれだけ投入されたかは明らかにされなかった。 また、一台当たり価格は1万2000ドル(約150万円)程度だ。

他にもリトアニアのNTサービス製造のEDM4Sというアンチドローン銃が使用されているが、これも電磁パルスを使ってドローンを乱す形式だ。

このようなアンチドローン銃が戦場で実際にどれだけ効果があるかは明確ではないが、ウクライナ戦争で大きなコストパフォーマンスを発揮し、戦場のゲームチェンジャーとまで目されるようになったドローン兵器にとって天敵になる可能性がある。

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