和歌山県警白浜署は20日、白浜町市鹿野で「市鹿野警察官駐在所」の開所式と内覧会を開いた。南に約200メートル離れた場所にある旧駐在所は築40年近く経過し老朽化が進んでおり、災害に備えるため、新築移転した。27日から業務を開始する。
署によると、新しい駐在所は木造平屋で、床面積は約115平方メートル。バリアフリーで多目的トイレや相談室を設けている。近くに町役場市鹿野出張所や診療所があることに加え、駐在所の隣に消防団の屯所が近く完成する。主要施設が集約し、災害時の連携が取りやすくなるという。
管轄地域は東西に約32キロ、南北約16キロで、150世帯約250人が生活。還付金詐欺や訪問販売によるトラブルの対象になりやすいとされる高齢者が多く暮らしている。
開所式には地域住民ら約10人が参加した。南伸明署長があいさつし、署員が施設の特長を紹介した後、内覧会があった。
市鹿野駐在所での勤務が7年目となる萩野雅文警部補(58)は「新しい駐在所には人目に付きにくい相談室がある。事件に発展する前に、どんな小さな困り事でも相談してほしい」と話している。