カルビオス、On、パタゴニア、プーマ、サロモンが設立したファイバー・トゥー・ファイバー・コンソーシアムに大手ファッション企業が参加

  • 当コンソーシアムは、PVHコープが本パートナーシップを活用し、カルビオスの独自のバイオリサイクルプロセスの産業規模での開発を支援し、繊維リサイクル技術の新たな世界基準を確立する取り組みを歓迎
  • PVHコープの象徴的なブランドポートフォリオと製品ラインは、カルビオスの画期的技術の適用範囲を拡大へ

仏クレルモンフェラン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) --規制関連ニュース:

プラスチックと繊維のライフサイクルを変革する生物学的技術の開発と産業化のパイオニアであるカルビオス(Euronext Growth Paris: ALCRB)は、On(オン)、パタゴニア、プーマ、サロモンと共に設立したファイバー・トゥー・ファイバー・コンソーシアムにPVHコープが参加する契約を同社と締結しました。繊維業界の循環型経済への移行を加速させることを約束しているカルビオス、On、パタゴニア、プーマ、PVH、サロモンは、カルビオスの画期的な生物学的リサイクル技術を各社の製品で試験・推進するために連携します。最終的な目的は、持続可能性に関するコンソーシアムメンバーの意欲的な約束を支えるために、産業規模でカルビオスのバイオリサイクルプロセスを使用して繊維から繊維への閉じた循環性を証明することです。

2年間の提携期間中、カルビオスとそのパートナーは、複雑な繊維廃棄物の徹底的な選別・解体技術を含め、ポリエステル製品のバイオリサイクルを産業規模で実現するために連携します。既存のメンバーは、全会一致でPVH参加の投票を行い、「当コンソーシアムの目的は、ファッション業界が気候変動対策に貢献するに当たっての実用的なソリューションの開発を支援することであり、PVHは本プロジェクトに一層幅広い視点をもたらすことができ、これは常に歓迎すべきことです」と述べています。

カルビオスは、高選択性酵素を用いた独自の持続可能な技術を開発しました。これは混合原料をリサイクル可能なものであり、従って現在の熱機械リサイクル法で必要とされる大規模な選別を減らすことができます。混合繊維原料の場合、カルビオスの特許取得済み酵素は、繊維中のPETポリエステルのみに作用します。この革新的なプロセスにより、バージンPETと同等の品質を持つリサイクルPET(r-PET)が生まれ、新しい繊維製品の繊維を生産するために使用することができます。これは繊維産業にとって大きな画期的成果です。

繊維廃棄物の処理とリサイクル

現在、世界全体で繊維廃棄物の13%しかリサイクルされておらず、主に詰め物、断熱材、ぼろ布など低品質の用途に使われています。残りの87%は埋め立てや焼却に回されています。繊維リサイクル技術の向上に取り組むため、当コンソーシアムのメンバーは、アパレル、アンダーウエア、フットウエア、スポーツウエアの形で原料を提供します。2023年には、カルビオスの実証設備で、特に欧州連合の共同出資による「PETのライフサイクル」プロジェクトを通じて、繊維PET廃棄物のための新しいラインが稼働する予定です。これは、2025年1月1日から欧州で義務付けられる繊維廃棄物の分別収集などの将来的な規制を見越したものです。

繊維から繊維へ:繊維の循環性

繊維や布地を生産するために、今日の繊維産業は再生不可能な資源に大きく依存しており、再生ポリエステル繊維向けに部分的に再生ペットボトルに依存しています。しかし、PETボトルは今後、食品・飲料業界の新しいボトルの生産にのみ使用されるため、この資源は不足することになります。循環型経済では、繊維製品の生産に使用される材料は、再生式の方法で生産されたリサイクル原料や再生可能原料から供給されるものです。実証設備用の原料を供給するだけでなく、コンソーシアムのメンバーは、カルビオスのバイオリサイクルプロセスで生産されたr-PET繊維から新しい製品を生み出すことを目指しています。

トミーヒルフィガー・グローバルとPVHヨーロッパのサステイナブルビジネス&イノベーション担当EVPであるエスター・ベルバーグ氏は、次のように述べています。「カルビオスとそのコンソーシアムメンバーとの提携は、より循環型の材料を当コレクションに取り入れるという約束に基づく当社の継続的な取り組みを示すものです。私たちは、ファッションを良い方向へと前進させる上で役立つ新ソリューションを活用ながら、カルビオスの酵素リサイクル技術の開発を支援できることを大変うれしく思います。」

カルビオスのエマニュエル・ラドン最高経営責任者(CEO)は、次のようにコメントしています。「カルビオスの信念は、私たちは総体として力を発揮すればより多くを達成することができるということです。そのため、私たちは当コンソーシアムと力を合わせ、当社の独自技術を発展させ、最終的により持続可能な産業へと切り替えることで、市民と環境に利益をもたらそうとしています。私たちは、PVHコープを、他の著名ブランドと共に、繊維産業の真の循環性という共通の理念を推進すべく当コンソーシアムに迎えることができて、大変うれしく思います。」

カルビオスについて

2011年にトラッフル・キャピタルが設立したカルビオスは、生物学的な革新的プロセスを開発するグリーンバイオテクノロジー企業です。カルビオスは、酵素とプラスチックを組み合わせる独自の手法により、プラスチックおよび繊維による汚染という今日の大きな課題を引き受けることで、消費者の新しい期待に応え、幅広いエコロジカル転換という課題に取り組むことを目的としています。カルビオスは、あらゆる種類のPET(ポリエステルでできたボトル、トレー、繊維の主要ポリマー)を基本的な構成要素に分解することで、バージンプラスチックと同等の品質を持つ新しいPETプラスチックを製造するために再利用できるようにします。このPETをめぐる革新成果は世界初のもので、権威ある雑誌ネイチャーの表紙を飾った科学論文で最近評価されています。カルビオスは、2021年にクレルモンフェランの実証プラントを成功裏に稼働させました。また、インドラマ・ベンチャーズとの提携により、世界初となる装置を建設することで、当社プロセスの産業化に向け、別の重要な前進を達成したところです。

2017年、カルビオスとロレアルは、当社の専有的なリサイクル技術の産業化に寄与するためのコンソーシアムを共同で設立しました。2019年4月、持続可能な発展のための革新的ソリューションの開発を約束したネスレウォーターズ、ペプシコ、サントリー食品ヨーロッパがこのコンソーシアムに参加しました。2022年、カルビオスはオン(On)、パタゴニア、プーマ、サロモンと契約を締結し、それぞれの製品のリサイクル性と循環性を促進するソリューションを開発することになりました。PVHコープが2023年1月にこのコンソーシアムに参加しました。

当社はまた、バイオベースポリマーであるPLA系の使い捨てプラスチックの酵素による生分解技術を開発しました。この技術は、プラスチック製品の中心部に酵素を組み込むことで、家庭の条件でも常温で100%堆肥化可能な新世代のプラスチックを作り出すことができます。

詳細情報については、carbios.com、ツイッター(カルビオス)、リンクトイン(カルビオス)、インスタグラム(insidecarbios) をご覧ください。

カルビオス(ISIN FR0011648716/ALCRB)は、中小企業に投資するフランス居住者が所得税還付の恩恵を受けられる政府プログラムPEA-PMEの適格企業です。

PVHコープについて:

PVHは世界最大かつ最も賞賛されるファッション企業の1つであり、世界40カ国以上で消費者とつながっています。当社はカルバン・クライントミーヒルフィガーなど、世界を象徴するブランドを擁しています。当社の140年の歴史は、当社ブランド、当社チーム、ファッションを良い方向へ推進するという当社コミットメントの力を基盤としています。それがPVHのパワーです。

パタゴニアについて:

私たちは、その故郷である地球を守るために、ビジネスをしています。1973年にイヴォン・シュイナードによって設立されたパタゴニアは、カリフォルニア州ベンチュラを拠点とするアウトドアアパレル企業です。Bコーポレーションとして認定され、1%フォー・ザ・プラネットの創設メンバーでもある当社は、その製品品質と環境活動、そして環境団体への2億ドル近い寄付が国際的に評価されています。その独自の所有構造は、地球が唯一の株主であることを反映しています。事業に再投資されなかった利益は、地球を守るための配当として支払われます。

プーマについて:

プーマは、フットウエア、アパレル、アクセサリーのデザイン、開発、販売、マーケティングを行う世界一流のスポーツブランドの1つです。プーマは70年以上にわたり、世界で最も速いアスリートのために高速性能の製品を生み出すことで、スポーツと文化を絶え間なく前進させてきました。プーマは、サッカー、ランニングとトレーニング、バスケットボール、ゴルフ、モータースポーツなどの分野で、スポーツに触発された高機能のライフスタイル製品を提供しています。また、有名なデザイナーやブランドと連携し、スポーツの影響をストリートのカルチャーやファッションに取り入れています。プーマ・グループは、プーマ、コブラゴルフ、stichdのブランドを所有しています。120カ国以上で製品を販売し、世界で約1万6000人の従業員を抱え、ドイツのヘルツォーゲンアウラッハに本社を構えています。

Onについて:

Onは、「すべての人に雲の上で走る力を与え、ランニングの感覚に革命を起こす」という1つの目標を掲げ、スイス・アルプスで誕生しました。発売から11年後、Onは、ハイパフォーマンスのランニング、アウトドア、全日活動に使用する高級なフットウエア、アパレル、アクセサリーにおいて、業界を根底から覆えす革新成果を提供しています。顧客推薦に後押しされ、Onの受賞歴のあるCloudTec®イノベーション、意図したデザイン、スポーツウエアの循環型経済における画期的な前進は、急速に成長する世界中のファン層を魅了し、人間を刺激して探求、発見、夢に導いています。Onは世界60カ国以上で事業展開しており、www.on-running.comでデジタルコミュニティーに参画しています。

サロモンについて:

1947年にフランスのアルプスで生まれたサロモンは、人々が選んだアウトドアスポーツで遊び、進歩し、自身に挑戦できるようにする革新的な装備の創出を通じて、マウンテンスポーツの限界を押し広げることに傾倒しています。当社は、プレミアムフットウエア、ウインタースポーツ、登山装備、ハイキング装備、そしてこれらすべての分野向けに特別デザインしたアパレルを製造・販売しています。製品はアヌシー・デザインセンターで開発されており、エンジニア、デザイナー、アスリートが協力し、自然を広大な遊び場と考える人々のアウトドア体験を継続的に向上させる革新的なソリューションを創出しています。

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2022年7月6日付プレスリリース参照
エレン・マッカーサー財団、2017年

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