矢掛中 生徒が見直した新校則適用 髪形や通学の靴 新年度から7項目

改定した校則をオンラインで全校生徒に説明する検討委の生徒(左)

 矢掛中(岡山県矢掛町矢掛)は、4月にスタートする新年度から、生徒自らが見直した新しい校則を適用する。「選択の自由」や「人権」などの観点から髪形や通学時の靴など7項目を改定した。

 髪形や服装を厳しく定める「ブラック校則」が全国的に問題視される中、生徒会が中心となって昨年6月、自校の校則が時代に合ったものかどうかの点検を開始。全校アンケートの後、各クラスの代表を加えた約20人で立ち上げた校則検討委員会で全ての要望を精査し、教職員とも意見交換した。

 「通学は白色の運動靴」との校則は、汚れが目立ちやすく困っていた生徒が多かったことから「色や柄が派手でないもの」とした。男女で細かく規定されていた頭髪は、性的少数者への対応も考慮し「学校生活に差し支えのない」などとした。

 一方で、これまで規定のなかった登下校の服装は部活動着のまま下校する場合、女子の防犯面を考えるなどしてルールを作った。

 同委員会は10日、オンラインで全校生徒約250人に説明した。2年大橋輝久さん(14)は「校則を自分たちで変えられたという達成感でいっぱい。これからは、より考えて責任感を持ちたい」、3年横田心優(みひろ)さん(15)は「校則を通じて社会的な問題も勉強でき、見識が広がった」と話した。

 今後も毎年話し合いの場を持ち、必要があれば見直していくという。

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