鹿児島県の奄美大島5市町村でつくるねこ対策協議会は4月から、飼い猫の情報を記載した「まやにゃんバーカード」を発行する。「まや」は奄美の方言で猫の意味。世界自然遺産の島で適正飼育を推進し、希少生物を捕食する野生化した猫(ノネコ)対策に役立てる狙い。
事務局の奄美市世界自然遺産課が2月22日の猫の日を前に発表。「みんにゃが共生できるよう飼い主に協力を促したい」としている。
島内のノネコは600〜1200匹いるとされ、環境省と5市町村は捕獲と発生源対策に取り組む。5市町村は条例で飼い猫の登録やマイクロチップの装着、野外猫の避妊・去勢を義務付け、完全室内飼いを呼びかけている。
カードは適正飼育を条件として希望者に発行する。猫の名前や鑑札番号、飼い主名、住所、毛色などを記し、写真も載せる。
島内の野良猫は、奄美市名瀬と瀬戸内町古仁屋の市街地を除き、2022年12月末時点で5年間累計1623匹(避妊・去勢済み1490匹)。集落から山中への流入が続いている。
各自治体窓口かウェブで受け付ける。手数料1000円。同課=0997(69)3062。