二宮の高校1年・守屋さん、ウクレレ世界2位 町の魅力音色にのせて 国内大会では最優秀にも輝く

村田二宮町長を訪れ、ウクレレを披露する守屋小梅さん=町役場

 ウクレレの演奏で地元・二宮を盛り上げたい-。そんな思いを口にする二宮町内在住の高校1年生・守屋小梅さんが、昨年5月の「ハワイインターナショナル・ウクレレコンテスト」ソロボーカルカテゴリーで世界2位になり、11月には国内大会の最高峰「ジ ウクレレコンテスト4ALL」ソング部門で最優秀賞の栄冠に輝いた。今月上旬には町役場を訪れ、活動の報告とさらなる飛躍を約束した。

◆透明感ある声で魅了

 ハワイアンの優美なメロディーだけでなく、透明感のある声の特徴を生かしたポップな自作の曲で聴衆を魅了する守屋さん。幼稚園の頃に母に連れられた町内のウクレレ教室で楽器に出合い、「弦が柔らかく手が小さくても演奏しやすかった。ギターには出せない柔らかい音が好きだった」と振り返る。小学4年から本格的に習って技術を磨くと、翌年に参加したコンテスト・13歳以下の部門で世界3位に。4本の弦で奏でる世界が一気に広がった。

 新型コロナウイルス禍で披露する機会が激減した分、曲作りに没頭した。次々と思い浮かぶ素朴ながら味のある歌詞は二宮町での生活から思い浮かんだ、海岸線や風景、友人たち。「育ってきた中で培ったもの」(守屋さん)を英訳アプリで変換し、伝えたいメッセージにコードを添えて、オリジナル曲は10曲を数えた。

◆町のプロモーション動画出演

 昨年5月の世界大会はそのうちの1曲でエントリーし、世界の77人のうちの第2位。勢いをそのままに、過去5年間は入賞すらできなかった11月の国内コンテストで頂点に立った。審査員からも「透き通った声と楽器の相性がとてもいい」、「歌詞や曲の構成、歌声の調和がとても良く、引き込まれた」と高評価を得た。

 今月3日に町役場を訪れ、村田邦子町長への活動報告とともに即興の“ミニライブ”で披露。2016年に町が制作したシティープロモーション動画では、守屋さんが吾妻山で楽器を弾く少女として共演した縁もあった。町長は「あの少女がこんなに大きくなって世界に羽ばたいてくれて」と感慨深げ。楽器と出合い、曲を紡ぎ続ける故郷・二宮に対し、守屋さんは「人が温かくて優しく、自然が豊かで安心をくれる町。私のウクレレでそんな町のイメージを広めたい」と熱い思いを口にした。

 守屋さんの演奏は26日、町生涯学習センター・ラディアンホールで開催する青少年のダンス・ライブイベント「Vamos Live」で聞くことができる。入場無料。問い合わせは町生涯学習課電話0463(72)6912。

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