首相、予算倍増基準を明示せず 「子ども政策は整理中」

衆院予算委で答弁する岸田首相=22日午前

 岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会で、政府が掲げる子ども予算倍増のベースとなる基準の明示を避けた。「政策の内容を具体化した上で必要な財源を考える。中身はまだ整理している段階だ」などと述べるにとどめた。家族関係社会支出を国内総生産(GDP)比2%から倍増するとした自身の国会答弁に関しては「防衛力強化と比較しても子ども・子育て政策への取り組みは、決して見劣りしないという議論を行った」と説明した。

 立憲民主党の泉健太代表は「まだ決まっていないのであれば、答弁を修正すればいいではないか」と迫ったが、首相は正面から答えなかった。

 首相は、「異次元の少子化対策」実現に向け「関与が薄いとされてきた企業や男性、独身も含めた社会全体の意識を変えることが重要だ」と訴えた。

 子ども予算を巡り、6月の経済財政運営の指針「骨太方針」までに将来的な予算倍増に向けた大枠を示すとの政府方針も重ねて強調。「少子化対策関係予算や、こども家庭庁関連予算も念頭に置き、必要な予算を整理して倍増に向けた道筋を示す」とした。

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