生理用品を県内全公立高トイレに 後楽館高生3人 CFで費用募る

署名やCFをPRするポスターを掲げる(左から)沢田さん、山領さん、山形さん

 後楽館高(岡山市北区南方)の2年生3人が、岡山県内全ての公立高63校の女子トイレに生理用品を置くことを目標に活動している。県や県教委に提言しようと、署名活動やニーズ調査を実施。設置費用を集めるクラウドファンディング(CF)も始め、4月13日まで支援を募っている。

 沢田まりあさん、山領珊南(さんな)さん、山形萌花さん=いずれも(17)=が昨年1月から、経済的理由や女性の置かれた状況などにより、生理用品を必要な時に手にすることができない「生理の貧困」について探究の授業で調査。8月に山陽新聞社が開いた「高校生大討論会」に参加したのをきっかけに、取り組みを本格化させた。

 校内でのニーズ調査は11月に実施。女子トイレの個室に1カ月間、生理用ナプキンを設置したところ、保健室だけに置かれていた10月と比べ、利用数が20個から506個になっていた。113人が回答した事後アンケートでは78.6%が「便利だった」と答え、「また置いてほしい」との声もあったという。

 署名活動は今月3日にオンラインで始め、これまでに約310人が賛同している。4月中旬まで行い、誰でも参加できる。CFの目標額は200万円。63校の女子トイレに1年間置くナプキンの購入費に充てる。

 3人は「全ての人が抵抗なく生理について話し合えるような世の中にしたい。トイレへのナプキンの設置は、そのスタートライン」と話している。

 CFサービスは、山陽新聞社や中国銀行などの「晴れ!フレ!岡山」を利用。詳細や支援は専用サイト(https://readyfor.jp/projects/physiological_revolution)。

ニーズ調査では女子トイレの個室に生理用品を置いた=昨年11月、後楽館高

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