【クイズ】色が違うのに同じ形式……?

交直両用電気機関車のEF510形。現在では日本海縦貫線での活動がメインですが、2010年ごろには首都圏でも見ることができました。そんなEF510形には上の写真のように(A)赤色、(B)青色、さらに銀色2種類(腰部に赤帯がないもの(C)とあるもの(D))の合計4種類の色があります。これについての問題です。

問1:この4種類の色はどうして生まれたのでしょう?
問2:この4種類の中で最も車両数が多い色はどれでしょう?(2023年1月時点)

【ヒント】
問1:青い機関車にひかれるものとしてお似合いなのはやっぱり青い客車。でも銀色の客車なんてありましたっけ…?(あります)
問2:EF510に付けられた愛称は“Eco-power 〇〇 Thunder”。〇〇に入る色は?

解答と解説

【答え】
問1:赤色のEF510はJR貨物がもともと持っていたもので、青色・銀色(赤帯無し)のEF510はJR東日本が持っていたものをJR貨物が買い取ったから。銀色(赤帯有り)のEF510はあとからJR貨物で発注した用途違いの車両のため塗装が3つのどれとも異なっている。
問2:赤色(赤色23両、青色13両、銀色(C)2両、銀色(D)1両)

(A)のEF510形はJR貨物の生え抜き(「0番台」)で、総勢23両が富山県にある富山機関区に所属しています。それに対して、(B)のEF510形は寝台特急「北斗星」の牽引用に、(C)のEF510形は寝台特急「カシオペア」牽引用にJR東日本が保有していた「500番台」と呼ばれるものを、不要になった時点で製造後10年も経っていなかったことからJR貨物が買い取ったものです。

実際は2010年時点でBのEF510(当時は流星のロゴが側面に貼られていた)が13両、CのEF510(こちらも流星のロゴに加え虹色の飾り帯が貼られていた)に至っては2両しかなかったこともあって青いEF510が「カシオペア」や貨物列車を引いたり、逆に銀色のEF510が「北斗星」を引いたりということもままあったようです。

また、DのEF510は「300番台」と呼ばれ、九州で今なお活動している国鉄時代の機関車の置き換え用として2021年に作られたもので、この中では最も新しいグループです。なお、問2で出ている両数は2023年1月現在のものであり、300番台が今後増備されるため将来的にDタイプのEF510の両数はもっと多くなります。

(写真:PIXTA)

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