藤沢2歳児暴行死 体に複数あざ、母親が日常的に虐待か 周囲から子育て不安視する声も

神奈川県警本部

 神奈川県藤沢市の自宅で、当時2歳の息子に暴行し、死亡させたとして、傷害致死の疑いで、母親(27)が逮捕された事件で、亡くなった息子の体に、頭部以外にも複数のあざがあったことが、関係者への取材で分かった。日常的に虐待していた可能性もあるとみて、県警は捜査している。

 また、関係者によると、母親の周辺からは「まともに育てる気はあるのか」「見ていて心配になる」など、子育てを不安視する声が出ていたという。母親には複数の子どもがいるが、暴行されて亡くなった疑いがあるのは息子だけだった。

 母親の逮捕容疑は、22年4月22日ごろ、息子の頭部に暴行を加え、23日午前5時35分ごろ、搬送先の病院で頭部打撲による頭蓋内損傷で死亡させた、としている。母親は「納得できません」と供述し、容疑を否認している。

 母親は妊娠中に検診を受けていなかったことから児相はネグレクト(育児放棄)の疑いがあるとみて、出産後に息子を乳児院で一時保護した。事件の約3週間前に家庭で引き取る環境が整ったと判断し、入所措置を解除していた。

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