広島カープ 練習試合に楽天・田中将大 登板 アドゥワ復活へ ゴロの山 韮澤 チャンスメイク

広島カープの沖縄キャンプ。23日は、楽天イーグルスとの練習試合がありました。見どころをRCC野球解説者の 天谷宗一郎 さんが解説します。

午前10時、室内練習場では、楽天戦に登板する6投手のウォーミングアップを、ファンクラブ限定見学ツアーの20人が熱心に見守っていました。

試合は、対外試合 初登板のドラフト5位ルーキー・河野佳 が先発しました。先頭打者に対し、フルカウントからインコースのストレートで見逃し三振!

内野安打のランナー・山崎の盗塁には 坂倉将吾。好送球で仕留め、課題の盗塁を阻止します。

2回には、4番・浅村を変化球で見逃し三振に打ち取るなど、2回を2安打 無失点に抑える合格点のピッチングを披露しました。

広島カープ 河野佳 投手
「初めてユニホームが違う相手とやって、少し緊張感があったが、自分の持ち味が出せたんじゃないかと思う」

「ストライク先行でどんどんゾーンで勝負していくということをテーマに持ってやってきた。初回、先頭バッターにフォアボールが出ることなく粘って、そこからカウントを有利に進めていけた。もっとストライク先行でどんどん攻めていって、球数を少なくできたらと思います。宮崎では足にボールが当たってアクシデントがあったが、それ以降は体調も良く、順調にシーズンを迎えられそうです」

4回から登板した手術明けの アドゥワ誠 は、最速149キロのストレートを中心にスライダーを交え、全力投球。2安打は打たれたものの、2回を無失点に抑えます。

そして、6回。こちらも対外試合初登板のドラフト3位ルーキーの 益田武尚。先頭打者にフォアボールを与えるも、後続を断ち切って、2回無失点。ルーキー2人がそろって開幕1軍入りをアピールします。

一方、打線は、楽天の先発・田中将大 を相手にランナーは出しながらも2回 無得点。

4回には、楽天の2枚エースの1人・岸から、6番・スタメンに入った 韮澤雄也 が強烈な当たりのツーベースヒットでチャンスメイク! 首脳陣の期待に応えます。

しかし、得点にはつながりません。その後も若手野手に活気が生まれなかったカープは、無得点で楽天に敗れました。

伊東平 アナウンサー
きょうのゲームを振り返っていかがでした?

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
やはり、きょうは投手陣が非常によかったですよね。(6回から登板した)益田武尚 投手にきのう、話を聞いたんですけれども、「課題は何ですか?」と聞いたんです。

「課題どうこうよりも緊張すると思うので、自分のボールを投げられるようにしていきたい」と思いますというふうに言っていました。(フォアボール後に)坂倉将吾 捕手がマウンドに集まるんです。行ったあとの変わり身、修正能力っていうところは、やはり高いものを感じました。

伊東アナウンサー
益田投手はそのあと、ダブルプレーで斬って、しっかりと0点に抑えました。きょうの登板は中継ぎでしたけれども、同じくルーキーの河野投手は先発でした。益田投手の先発は?

天谷宗一郎さん
もちろんあると思いますね。2回を投げている。ましてや、6回、グラウンドがきれいな状態になったところで起用されているところは、中継ぎ・先発 両にらみの起用だと思います。

伊東アナウンサー
ぜひ、開幕に向けて結果を残し続けてほしいと思います。そして、きょうのゲームに登板したピッチャーで天谷さんが、特徴ある2人の投手を挙げていました。

天谷宗一郎さん
右・左、上・下、いろんな2つのパターンがあるんですけども、わたしはアウトの取り方がそれぞれ特徴ある2人を紹介したいと思います。まずは、アドゥワ投手です。

天谷が気になる アドゥワ誠 投手

きょうは2イニングを投げて、6個のアウトのうち5個がゴロ・アウトなんです。ヒットも2本打たれているんですが、それも内野の間を抜けていくゴロ・ヒット。自分の特徴である “打たせて取る投球” は、しっかりとできているんですよね。

伊東アナウンサー
アドゥワ投手は、しっかりと特徴を発揮できた登板だったということですね。あと、ストレートがきょうは149キロでした。

天谷宗一郎さん
この時期で149キロ。投球フォームがじゃっかん下げ気味なので、それが体になじんで150キロ~155キロが見えてくるんじゃないかなと思います。

天谷が気になる 島内颯太郎 投手

もう1人は、島内颯太郎 投手です。「アドゥワ投手がゴロ・アウトなら、おれはフライ・ボーラーだ」というような結果でした。3つのアウトのうち2つ、外野フライを取っている。というのも、島内投手、非常にきれいなスピンの効いたボールなので、バッターがボールの下面をたたいてしまうんです。しっかりと自分の強さのストレートを見せることができていましたね。

伊東アナウンサー
最後の空振り三振も強いストレートでした。154キロ。

天谷宗一郎さん
(打者が)完全に振り遅れた、すばらしいボールでした。

伊東アナウンサー
あす24日のオフをはさんで、あさって25日からオープン戦が始まります。どんなところが注目でしょうか?

天谷宗一郎さん
やはり、わたしは野手出身ですので、野手のことをお伝えしたかった。キャンプの残り実戦は少ないですけれども、そこでしっかりと若手野手がアピールしてほしいなと思いますし、きょう、秋山翔吾 選手・菊池涼介 選手・會澤翼 選手などが出ていなかった。もう少しすると、そういう選手が出てきてしまうので、そうならないうちにどんどんアピールしてほしいなと思います。

青山高治アナウンサー
若手野手に注目ですね。天谷さん、アドゥワ投手は本当にここ数年間、故障で苦しみましたから、この復活ってのはうれしいですね。

天谷宗一郎さん
そうなんです。やっぱり内に秘めたものがしっかりとあると思うので、そのくやしさっていうのを出してほしいシーズンにしてほしいですね。

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