精神疾患当事者ら交流の喜び共有 岡山 リカバリーカレッジ特別講座

「希望」をテーマに後楽園で写真撮影する参加者

 精神疾患の当事者らが学びを通じて自立を目指す「リカバリーカレッジOKAYAMA」の特別講座が23日、岡山市北区表町の岡山自主夜間中学校で開かれた。岡山、広島県の約20人が風景写真の撮影などを体験し、交流する喜びを共有した。

 カレッジは英国発祥の取り組みで、2009年に初めて開設された。国内では東京都立川市や名古屋市などに広がり、岡山では18年に精神保健福祉士ら専門家が集まって始めた。

 講座では、自己紹介や自立に向けた抱負を語った後、後楽園(岡山市)を散策する班と、自分の人生を振り返り回復に役立ったエピソードなどを発表する班に分かれた。

 後楽園の散策班は「希望」をテーマにお気に入りの景色をスマートフォンで撮影。梅の花や池で泳ぐコイ、力強く伸びる竹林を収め「普段は気付かない景色が見えて新鮮だった」「たくさんの人が関わってできた町だと実感した」と感想を出し合った。

 会社員の男性(49)=同市北区=は「外に出て、誰かと一緒に活動する楽しさを改めて感じることができた」と話していた。

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