日本の喫緊の課題「少子化対策」東京都&政府が予算増額…Z世代はどう見る?

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。2月16日(木)放送の「ニュースFLASH」のコーナーでは、小池知事が推進する“東京都の少子化対策”に関する報道を取り上げました。

◆東京都が少子化対策に約1兆6,000億円を計上

都議会での所信表明で小池知事は少子化対策について「少子化はまぎれもなく国の存亡に関わる国家的課題です。だからこそ、日本の首都である東京がリーダーシップを取り、発想の転換に導いていかなければならない」と発言。新年度の一般会計の予算案8兆410億円のうち、重点政策に挙げる少子化対策に、約1兆6,000億円を計上しました。

都は、これまで18歳までの子どもに、月5,000円の給付、そして第二子の0~2歳までの保育料の無償化などの少子化対策を打ち出しています。

◆都の少子化対策を、Z世代はどう見る?

多くの予算を少子化対策に投じる都の姿勢に対し、株式会社ゲムトレ代表の小幡和輝さんは「アピール的な部分もあるかなと思いつつ、一番やらないといけないお金の使い方だと思う」と評します。さらに、「(小池知事は)こういうことにリーダーシップを発揮するのが上手い人だと思うので、東京がリーダーになり、それが全国に普及していけば」と期待を寄せます。

食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、都は今回過去最大の予算を費やしていることについて触れ、「前例を作ってほしい」と熱望。「東京都で新たな対策ができれば、それが全国で応用できるかもしれないし、東京都でやるからこそ国が動くかもしれない。『(給付の)5,000円が安い』などと賛否あるが、これは取り組んでいかないといけないことなので、ぜひ前例を作ってほしい」と訴えます。

先日、キャスターの堀潤はある小学校に赴いた際、動画を用いた授業をするため、インターネットの回線状況を予め確認したところ、全面的に高速Wi-Fiが整備されていて、当日は先生や子どもたちとのコミュニケーションがとても円滑に進んだと言い、「やはり必要なものを必要なところに投資することはすごく重要だと思った」と感心。

教育分野を生業としている小幡さんからみると、東京は先進的と感じるそうで「僕は地方のほうが気になっているところではある」と案じます。

一方、番組Twitterには「東京がリーダー? 明石市がずっと先を行っています!」とのツイートが。これには堀も頷きつつ「明石市は市長が変わるので、その後、政策の継続性がどうなるのかは気になるところ」と話します。

◆政府は子どもの意見を政策に取り入れるべくヒアリングを検討

政府の少子化対策を見てみると、これまで家族関係社会支出を倍増するとしていた岸田首相ですが、子ども関連予算について2月15日に2020年のGDP比2%、約10 兆円だったものを倍増し、約20兆円にすると明言。また、小倉こども政策担当大臣は、子どもの意見を政策に反映するべく、小学生から20代の1万人規模の子ども・若者からヒアリングを行い、「声のあげにくい」子どもの意見を反映していくとしています。

小倉こども政策担当大臣の案に、小幡さんは「(ヒアリングが)"子どもに直接できれば”すごくいいと思う」と条件付きで賛同。というのも、学校や親を介してしまうと大人の意見が入ってしまうことがあるとし、「子どもに直接聞いてほしい。例えば、YouTubeなど子どもたちが見ている媒体など、子どもが声を上げられるようなところで聞いてほしい」と意見を述べます。

渋谷肥料メンバーの清水虹希さんは「政治の場と子どもたちの生活の場は接点がないので、当事者の声をしっかりと拾い上げていくのはすごく有効」とその取り組みを支持し「子どもにしっかりと向き合い、政策に反映していくことを期待している」とも。

また、堀から清水さんならどんな声を上げるかと聞かれると「今の教育の悩みなどは、当事者しか見えてこないところだと思うので、そうした課題感をぶつけたい」と答えます。

さらに、昨今は留学機会が減少し、体験格差の問題も叫ばれているなか、そうしたことについての思いを問われ、「(体験機会は減っているものの)その分、オンラインでの接点が増えている。実際、私もオンラインで海外にいる人に直接インタビューできたので、そうした現状に合わせた選択肢もまだまだあると思う」と実感を語る清水さん。

そんな清水さんの姿勢に長内さんは「学校のデジタル化、学びの機会のデジタル化はもっとできるんだろうなと思った。海外に行ったからわかることもあるが、行かなくても学べるし、話も聞ける」と感心。加えて、「自分から行動できない、行動する意志を持たずに育っている子どもたちもいる。そういう子が学校でアンケートを取ったからといって、絶対に自分の意見は書けない」と留意し「どうやってヒアリングしていくかは注目してみていかないといけないし、そこまで大人が踏み込んでもらわないといけない」と指摘していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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