「泣いてる姿見て見過ごせなかった」 サッカーボール抱えて歩く5歳男児保護、大学生に感謝状

迷子を保護したとして感謝状を贈られる宮田さん(京田辺市興戸・田辺署)

 京都府警田辺署は、迷子になっていた5歳の男児を保護したとして、同志社大1年の宮田聖也さん(19)に感謝状を贈った。

 1月15日午後5時半ごろ、男児は先に近所の公園に行った父親と姉を追いかけて自宅を出たが、はぐれ、勘違いして自宅から約3キロ先の田辺公園に向かってしまった。

 大学から自転車で帰宅途中だった宮田さんは、暗い道を一人でサッカーボールを抱えて泣きながら歩いている男児とすれ違い、事情を聴いて一緒に田辺公園に向った。公園で父親らを探したが見つからず、引き返すことにした。宮田さんは泣く男児にサッカーや家族のことを聞きながら自転車を押して歩いた。午後7時ごろ、男児の自宅近くで母親からの通報を受けて捜索していた署員に出会い、男児を託したという。

 宮田さんは「泣いている姿を見て、心配で見過ごせなかった。男の子に一人で帰れるかと聞いた時、『一緒にいてほしい』って言ってくれたのが忘れられない。頼ってくれたことがうれしかった」と振り返った。

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