【2023年】トヨタ ルーミーの価格や内装、納期まで最新情報をお届け|新型は早くても2024年以降に登場予定だ

トヨタ ルーミーは2016年に発売された、全高が1700mmを超える背の高いコンパクトカーです。ルーミーの売れ行きは好調で、販売ランキングの上位に入っています。そんな人気のあるルーミーの価格や内装、スペックやおすすめグレードなどをカーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが詳しく解説します。

トヨタ ルーミー(2020年マイナーチェンジモデル) グレード:G

ルーミーのおすすめポイント

・ボディが小さくて小回りも利き、視界も良いから運転しやすい

・スライドドアや広い荷室により、日常的な使い勝手が優れている

・収納設備が豊富で、特に子育て世代のユーザーは便利に使える

ルーミーのレビュー・評価

総合評価 3.0 ★★★☆☆

5段階採点の解説

外観

外観が特にカッコイイわけではありませんが、車内の広さが表現され、ホンダ N-BOXやダイハツ タントといった軽自動車の人気車種に似ています。

内装

内装は実用指向で、質感は特に高くないです。前席は快適です。後席は頭上と足元の空間は広いですが、座り心地はいま一歩です。

走行性能

エンジンは直列3気筒1Lで、ノーマルタイプの動力性能は最小限度です。操舵に対する反応は少々曖昧で、安定性も高くはないです。

運転のしやすさ

外観は水平基調で視界も良く、四隅の位置は分かりやすいです。全長は短く、最小回転半径も4.6m(標準ボディ)で運転しやすいです。

乗り心地

路上のデコボコを乗員に伝えやすく、乗り心地に粗さを感じます。足まわりがもう少し柔軟に動くと、快適性が高まります。

価格の割安度/燃費/維持費

ノーマルエンジンのWLTCモード燃費は18.4km/Lなので平均的な数値です。高機能な割に、価格も安く抑えられています。

総合評価の解説

今はホンダ N-BOX、ダイハツ タント、スズキ スペーシアなど、背の高い軽自動車の販売が好調で、ルーミーはその小型車版といえるでしょう。

後席を格納すると広い荷室になり、床を反転させると汚れ防止のシートが貼られているため、自転車など屋外で使った荷物も気兼ねなく積めます。

後席の座り心地は良くないですが、チャイルドシートを装着する使い方なら不満は生じません。

エンジンやプラットフォームは、コンパクトカーのトヨタ パッソなどと共通で、ノーマルエンジンはパワー不足です。ターボの動力性能は1.4Lエンジン並みですが、2500回転付近のノイズは少し耳障りです。

走行安定性も、危険を避ける時などは左右にあおられやすく、乗り心地にも硬さを感じます。その代わり視界が優れ、小回りの利きも良いため、街中では運転しやすいです。

良かった点

・後席を格納すると広い荷室になり、自転車も簡単に積める

・スライドドアが備わり、子供を抱えた状態でも乗り降りしやすい

・実用性を高める装備やシートアレンジが豊富で価格は割安

気になった点

・ノーマルエンジンはパワー不足でターボはノイズが大きめ

・危険回避を含めた走行安定性と乗り心地のバランスは良くない

・後席は足を前側に投げ出す座り方で、座面の柔軟性も乏しい

ルーミーの基本スペック・価格表

ルーミーのボディサイズ

ルーミーは全高が1700mmを超える背の高いコンパクトカーです。ダイハツ トールをベースに作られたOEM(相手先ブランド製造)車となります。

全長は3700mm(標準ボディ)なのでトヨタ パッソと同程度で短いですが、天井が高いため、後席を畳むと自転車なども積めます。

後席側のドアはスライド式ですから、狭い場所でも乗り降りしやすいです。

今は軽自動車でも、ホンダ N-BOXやダイハツ タントなど、全高が1700mmを超えるスライドドアを備えた車種の人気が高いです。ルーミーの売れ行きも好調で、販売ランキングの上位に入っています。

ルーミーの燃費

ルーミーの発売日と納期の目安

ルーミーは2016年9月11日に発売されました。発売当時は同じくトヨタブランドから発売された「タンク」という車名の姉妹車がありましたが、2020年9月15日のマイナーチェンジ時にタンクは廃止され、ルーミーに一本化されました。

納期と今後のモデルチェンジ予想

トヨタ車は全般的に納期が長いですが、ダイハツが製造するOEM車は比較的短いです。ルーミーも約4か月に収まります。

ルーミーの発売は2016年ですから、フルモデルチェンジを実施しても良い時期ですが、今のところその予定は聞かれません。一新するとしても、2024年以降です。

最近の売れ行き&人気度

トヨタ ヤリス、トヨタ カローラ、日産 ノートの登録台数は、複数のボディを合計した数字ですが、ルーミーは単一ボディです。

ボディタイプ別の販売台数を算出すると、2022年の販売1位はホンダ N-BOX、2位がルーミーでした。

ルーミーのリセールバリュー

リセールバリューの5段階採点:3点

ルーミーは実用的なコンパクトカーで、販売も好調です。従って商品力は中古車としても高いですが、発売から5年以上が経過して、中古車市場にはルーミーが豊富に流通しています。

そのために数年後に売却する時の価値が、際立って高まることはありません。平均水準です。

ルーミーのおすすめグレード

おすすめグレード:G/標準ボディ(175万3500円/2WD)

実用的には価格が最も安いXグレードでも十分ですが、スライドドアの電動機能は左側のみで右側には装着されません。

LEDヘッドランプなどもオプションです。そこで中級のGグレードを選びます。価格はXグレードよりも18万7000円高いですが、実用装備が充実して買い得です。

ライバル車との比較

ルーミーのライバル車はスズキ ソリオです。ボディサイズはほぼ同じですが、2020年に登場したため、ルーミーに比べて設計が新しいです。

車両重量はソリオが80kgほど軽く、ノーマルエンジンの動力性能にも余裕を持たせました。動力性能、安定性、乗り心地、燃費は、ソリオが勝っています。

後席の座り心地もソリオが快適です。

その代わり収納設備や汚れを防止できる荷室の機能などは、ルーミーが上まわります。価格もルーミーが少し割安です。

ルーミーのカラーバリエーション

ルーミーを販売店で試乗するときのポイント

ルーミーは、動力性能、操舵に対する車両の反応、安定性、乗り心地、エンジン音、後席の座り心地に不満を感じる場合があります。これらを販売店の試乗車で確認しましょう。登坂路も走り、パワー不足を感じた時は、ターボ(G-Tグレード、カスタムG-Tグレード)の試乗車も運転すると良いです。

その一方で、ルーミーのメリットとされるスライドドアの乗降性、荷室と収納設備の使い勝手なども確かめましょう。またソリオとの比較試乗も行って優劣を判断しましょう。

【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:トヨタ自動車/MOTA編集部】

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