社外取締役3人の解任可決 フジテック臨時株主総会

臨時株主総会が開かれたエレベーター大手のフジテック本社=24日午前、滋賀県彦根市

 エレベーター大手フジテックは24日、滋賀県彦根市の本社で臨時株主総会を開き、社外取締役5人のうち3人の解任が可決された。大株主である香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」は社外取締役5人全員の解任を提案、一部が認められた。株主提案で社外取締役が解任されるのは異例だ。

 オアシスは独自に選んだ社外取締役6人の選任も提案。投票の結果、うち4人が選任された。フジテックが提案した別の社外取締役2人の選任は否決された。

 オアシスはフジテックから内山高一会長ら創業家に対する便宜供与などがあったとして、ガバナンス(企業統治)を問題視。「社外取締役は経営陣の悪質な行為を見逃した」と主張し解任を求めていた。

 オアシスはフジテック株の約17%を保有する。2022年5月、当時社長だった内山氏の取締役再任への反対を株主に推奨したが、フジテックは6月の株主総会当日に再任案を撤回。取締役から外れた内山氏は、その後会長に就任した。

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