県北エリア展開のダイユー9店舗譲渡 リオン・ドールが営業継承

リオン・ドールに9店舗を譲渡するダイユー本部=21日午後、那須塩原市上厚崎

 食品スーパー「リオン・ドール」を運営する北関東リオン・ドール(福島県会津若松市栄町、小池信介(こいけしんすけ)社長)は23日、本県の県北エリアでスーパーを展開するダイユー(那須塩原市上厚崎、渡部俊雄(わたなべとしお)社長)から、全10店舗のうち9店舗を同日譲り受けたと発表した。「ダイユー」の店名は継承し、従業員は継続雇用する。

 リオン・ドールグループは福島、栃木、新潟、茨城の4県でスーパーを計77店舗運営する。グループの2022年2月期の売上高は約660億円。本県では大田原や日光など5市町に8店舗ある。県北での拡大を図ろうとダイユー店舗を譲り受けた。リオン・ドールは「地域に密着した商品やサービスの提供と物流の効率化を図る」としている。

 ダイユーは那須塩原市に4店舗、那須町と大田原市に各2店舗、矢板市と塩谷町に各1店舗を構える。従業員は約300人。23年1月期の売上高が約60億円の見込みで、黒字となる見通し。ただ、将来の人口減などを見据え、地域に根付いた現行店舗網やサービス維持のため譲渡を決めた。今後は那須高原店(那須町高久乙)のみを運営する。

 同社が、那須塩原市など県内2市2町と締結する災害時の支援物資供給などに関する協定は継続される。渡部社長は「これまで同様に地域のお客さまにご愛顧いただきたい」と話した。

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