今季の定位置争いで最も注目が集まる花形の遊撃手は、桐蔭学園高出身4年目の森が本命だ。
石井チーフ打撃コーチは「もっともっと悩ませてほしい」とハッパをかけるが、ここまで対外試合は17打数8安打、打率4割7分1厘。コンパクトなスイングで甘い球を捉える積極性と確実性が増し、課題の打撃で成長がうかがえる。
中日から加入したライバルの京田は、ここまで三塁での起用が多い。昨季の遊撃スタメンは大和が最多65試合。森は42試合だったが、三浦監督は「守備の方でも良くなっている」と攻守で評価を上げている。
昨年はキャンプ最終日のオープン戦で負傷離脱し、開幕後も大きく出遅れた森。石井コーチが慎重な物言いに終始したのも、現状で筆頭候補である証しだろう。あまたのスター選手を育ててきた名指導者から英才教育を受けてきた21歳のスピードスター。ブレークの時は近い。