R&B界の大スター、児童の性的虐待画像制作 性犯罪勧誘で禁錮20年

“R&Bの王”と呼ばれた歌手のR.ケリー(56)が児童の性的虐待画像の制作、性犯罪への未成年者の勧誘により、禁錮20年を言い渡された。既に、ゆすりの罪で30年の禁錮刑が科されているケリーだが23日、シカゴのハリー・ライネンウェバー判事から新たに20年の禁錮刑が言い渡され、この2つの禁錮刑に同時に服すことになる。今回の量刑のうち19年については両件同時の服役が認められている。ライネンウェバー判事はケリーにニューヨークでの裁判で決まった禁錮30年の後に、もう1年刑務所に服役することを命じており、実質の刑期は1年だけ延びる。

児童ポルノ制作で3つの罪、性犯罪への未成年者の勧誘で3つの罪で有罪判決となったケリーは、31年以上の服役とはならないそうで、80歳に達した頃に釈放が認められる可能性があるという。

ケリーは今回の審問の始めにこう話していた。「裁判官、私は自分の弁護士と共に目を通しました。全ては私の弁護士に任せています」

一方、シカゴ・サン・タイムズ紙によるとライネンウェバー判事は審問中こう発表していたという。「私の決定に関わらず、ケリー氏が本日以降、外にでることはありません。彼は56歳であることを考え、(ケリーの弁護士であるジェニファー)ボンジーン氏も指摘しているように、余命がそれほど長いわけではありません。8年、10年ぐらいでしょうか」

ちなみにボンジーン弁護士は、複数の性犯罪でケリーが有罪判決を受け、5カ月が経過した現在、上訴する意向を話してもいた。

今回の審問中、陪審団にはケリーが自身のゴッドドーターである未成年の少女に性的虐待を行うビデオの一部が見せられ、その少女は自分が14歳の時にケリーから性的虐待を受け、15歳になってからケリーと数えきれないほど性行為を繰り返したことを明かしていた。

裁判書類の中でその少女はこう話している。「ロバート・ケリーによって自分が失ったものを私は決して取り戻すことはないでしょう。ロバートによる傷は永久に残ったままです。14歳の時に自分のバージンを小児性愛者に奪われてから、人生が自分のものでなくなりました」

また審問中に別の被告は、こうケリーに話していた。「あなたがここにいる理由、それはあなたにある種の問題があるから。もう二度とあなたは子供たちを傷つけることはできない」

2021年にゆすり、不道徳な目的で女性や少女を州間で移動させることを禁止するマン法の違反など9つの罪で有罪となったケリーは、昨年6月に禁錮30年の判決を下されていた。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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