
第2次世界大戦中に外交官の杉原千畝が発行した「命のビザ」で日本に逃れ、難民として一時神戸に滞在したオーストラリア在住のマルセル・ウェイランドさん(95)が25日、82年ぶりに支援拠点だった神戸市内の神戸ユダヤ共同体(神戸ジューコム)跡地を訪れた。当時14歳だった。
神戸電子専門学校の敷地内にある跡地には、高さ約2メートル、長さ約25メートルの石垣が当時の姿で残る。ウェイランドさんは、石垣の記憶はないものの、感慨深げな表情を浮かべて手で触れた。「エモーショナル。心からありがとう、という気持ちだ」と感想を語った。