特大の「世界平和」を…大凧あげ祭り向け、春日部で文字書き 世相反映の2枚、五月晴れの空に舞うか

大凧に「平和」の文字を描く参加者=26日午前、埼玉県春日部市西宝珠花の旧宝珠花小学校体育館

 5月に埼玉県春日部市の江戸川河川敷で開かれる春日部大凧(おおだこ)あげ祭りに向け、26日、市内の体育館で文字描きが行われた。今年は「世界」と「平和」が描かれ、ロシアによるウクライナ侵攻やコロナ禍を念頭に、参加者が平和を願った。

 江戸時代から同市庄和地区で続く伝統行事「大凧あげ祭り」。初節句を祝い毎年5月3日と5日に開かれる。上若組、下若組が二手に分かれ、縦15メートル、幅11メートル重さ800キロの大凧を揚げる。

 コロナ禍で昨年は3年ぶりに無観客で開催。今年は観客を入れ、露店なども出し、コロナ前の状況で開催する予定。

 大凧に描かれる文字は毎年、その年の世相を反映する。今年は公募で応募があった46件の中から「世界」と「平和」が選ばれた。

 この日は、旧宝珠花小学校と江戸川小中学校の体育館でそれぞれ、文字描きが行われた。庄和大凧文化保存会の川島栄会長は「コロナや戦争が収束し、世界が平和になるようにとの思い。5月の大空に大凧が揚がり、みんなで感動を味わいたい」と話している。

© 株式会社埼玉新聞社