東京都、5G活用スタートアップのプロダクト体験会を実施。自動配送ロボットや非GPS環境下での位置情報サービスを発表

東京都が推進する「5G技術活用型開発等促進事業」において、2021年度から最長3ヵ年度にわたり5Gイノベーションを街中実装・事業化を推進するアクセラレータープログラム「GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO」(以下:本プログラム)を実施している。

本プログラムでは、東京都が目指す「東京版Society 5.0『スマート東京』」の実現に寄与するため、スタートアップの成長支援を加速させ、「5G技術の活用ならでは」×「親しみやすい街中実装」の両面を満たす事業/サービスの確立に向けて事業開発・実証活動を行ってきた。プログラム開始から約2年が経過し、5Gを活用した実証実験を通じて、各スタートアップのプロダクトが形になってきたという。

当日は、前半にて採択スタートアップ5社より、本プログラムでの実証実験の内容や、開発中のプロダクトについてデモンストレーションを交えて成果発表会を行い、後半ではそれぞれのスタートアップのプロダクト体験会を実施した。

自律走行ロボット「LOMBY」

LOMBY株式会社は、5G環境下で遠隔操作される自動配送ロボットLOMBYによる完全非対面配送を活用し、人的労働力と物理的な制約を超えた効率的なラストマイル配送サービスの事業化を目指す。

発表パートでは、三菱地所株式会社と共同で行った常盤橋タワーでの屋外5G遠隔操作、屋内自律走行によるエレベーター連携の複数階移動の実証実験の様子に加え、来期に東京都立大学で実施予定の複数台での配送実験について報告した。

非GPS環境での被災状況把握サービス

サイトセンシング株式会社は、非GPS環境下における移動体(人、車両、ドローン等)向け測位技術である自律航法(PDR)をベースとした「位置情報事業」、及び撮影画像から3Dデジタルモデルを作成する「三次元モデル事業」を展開する。

発表パートでは、屋内・地下における人の実動線解明サービスの実証計画やドローンの自動飛行/撮影に寄る現地点検・現況偵察サービスの実証計画を発表。会場では、自律航法を活用した人の動き追跡体験やドローンの展示、実証実験の映像配信などを行った。

そのほか、クラウドレンダリングを活用した街並みをバーチャルでも現地でも確認できるクラウドARサービス(株式会社シナスタジア)の映像展示や、施設のデジタルツインを活用してリアルとデジタルを繋ぐMRプラットフォーム「Auris」(株式会社GATARI)を活用した音響体験などを通じて、来場者は未来の東京を一足先に体験した。

▶︎GO BEYOND DIMENSIONS TOKYO

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