簡易的な命綱で命がけの高所作業 スリルあふれる塔建築現場 「エッフェル塔~創造者の愛~」本編映像

2023年3月3日より劇場公開される、ロマン・デュリスがエッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルを演じる映画「エッフェル塔~創造者の愛~」から、ギュスターヴ主導のもと、高所で作業員が命がけの建設作業を行うシーンの、本編映像が公開された。

落ちてしまったら無事ではすまない高所で、ギュスターヴをはじめとする従業員たちがかたずを吞んで見守る中、リベット接合という重要な接合作業を任されたのは、従業員のフェリックス。命綱にしては頼りない1本のチェーンを左足に引っ掛けたフェリックスは、塔の下をのぞき込むような宙づりに近い危険な体勢をとる。部品をはめようと試みるが、母体とリベットが上手くはまらない。その差はわずか3センチ。ギュスターヴはメガホンを手に取り、地上の高さ調整係と連携をし、再度挑戦するようフェリックスに指示をする。

人力で乗り越えなければならない当時ならではの厳しさや緊張感を俯瞰のカメラワークで描いた、手に汗握るワンシーンとなっている。

「エッフェル塔~創造者の愛~」は、フランス・パリの名所で世界遺産でもあるエッフェル塔の設計に挑戦したギュスターヴ・エッフェルの、成功をつかむ影に秘められたある女性への思いを、大胆に創作して描き出したヒューマン・ラブストーリー。1889年、ニューヨーク「自由の女神」の制作者として名声を獲得していたギュスターヴ・エッフェルは、当時としては異例の建造物の設計に挑む。環境や景観破壊を理由にパリ市民や芸術家などから反対され、資金不足などの困難に見舞われるエッフェル。それでもエッフェルは、途中で諦めることなく難題をクリアしていく。

ギュスターヴ・エッフェルを演じるのは、日本映画のリメイク「キャメラを止めるな!」のほか、「真夜中のピアニスト」「タイピスト!」などのロマン・デュリス。エッフェルと情熱的な恋愛に身を投じるアドリエンヌ役を、「ナイル殺人事件」や実写版「バービー」のエマ・マッキーが務める。監督・脚本は、2023年公開予定の大作「三銃士」で監督を務めるマルタン・ブルブロン。音楽を、「グランド・ブダペスト・ホテル」「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞を受賞したアレクサンドル・デスプラが担当する。

一足先に本作を鑑賞した著名人によるコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■五十嵐太郎(建築評論家、東北大学大学院教授)
様式なき造形ゆえに、当初のエッフェル塔は「建築」として評価されなかった。
しかし、結果的にその大胆な構造は、20世紀建築の可能性の扉を開く。
そして今や現地では目撃できない建設途中の姿が凛としていること!
この映画はなぜ一人の技術者が新しい美を創造しえたかについて独自の解釈を与えた。

■石川三千花(イラストレーター)
それまでのパリの風景が変わるほどの、
エッフェル塔の存在感!
そして、偉業の裏側に愛の物語があるのが、
実にフランス的だ。

■石村加奈(映画ライター)
ボルドーでの出合いから、26年ぶりにパリで再会した2人の間で燃える、恋の炎を象徴するように、きれいな赤。夕暮れや焚き火の色と重なって、完成したエッフェル塔が一層ロマンチックに見えた。中でも、赤で装い、毅然とエッフェルに別れを告げるアドリエンヌは、息を呑むほど美しく、切なかった。

■磯達雄(建築ジャーナリスト)
ギュスターヴ・エッフェルは、建築家ではなく技術者であった。だからこそ300mの塔という、建築界の常識を打ち破る建築をつくることができたのである。彼は何と戦い、何を勝ち得たのか。近代の建築革命を導いた偉人を、ワーキングクラス・ヒーローとして描く好編。

■宇垣美里(フリーアナウンサー)
フランスの象徴たるエッフェル塔を舞台に描かれる秘められしロマンス。
華やかで活気に満ちた当時のパリの空気と、完成までの波瀾万丈な道のり、込められた強い信念に魅せられた。
この歴史を知った上で見上げるエッフェル塔は、きっと今まで以上に美しく、眩しい。

■竹原芳子(俳優/『カメラを止めるな!』『キャメラを止めるな!』)
『エッフェル塔~創造者の愛~』が日本で公開!素晴らしい映画です。
主演がロマン・デュリスさん。『キャメ止め』とは、全く違う魅力が炸裂!
映画は、エッフェルの人柄を三つの方向から描いています。
建築家としては偉大で強い男性社会の人、恋人アドリエンヌの前では優しく弱い人、
子供の前では父親として家族を包み込む大きい人。
この偉業を成し遂げた裏で支えになったもの、終盤に浮き上がるアドリエンヌの衝撃。
見どころ満載です。とにかく見ていただきたい。

■寺島しのぶ(女優)
自分の信念を貫き通すということは犠牲も払わなければならない。
みんなが反対しても自分を信じ突き進まなければ新しい道は開けない。
パイオニアは常にコンサバと戦う。
いつの時代にも常に先を見て凡人にはわからない発想で
常識を飛び越えていく勇者がいる。
この映画が本当ならば、今度エッフェル塔を眺める時
きっと今までとは違って見えるだろう。

■常盤貴子(俳優)
エッフェルが自分の信念を貫き塔を完成しなかったら、
今のフランスはないのかもしれない。
そのくらい、エッフェル塔とは、フランスなのだ。

■村上香住子(作家、フランス文学翻訳)
人生を賭け、人生を愛した男、ギュスターヴ・エッフェルは、パリの空に途方もない野望を実現させたというだけでなく、情熱的な秘密の恋にも炎を燃やしていた。これまでは鉄骨の塔だったが、これからはエッフェル塔にもロマネスクで、人間的なぬくもりのイメージが加味された。

■山崎まどか(コラムニスト)
エッフェル塔はパリの街をバックに掲げられた愛のサインなのだという、
ストーリーのその発想がもう大変にロマンティックである。
恋人たちの街にふさわしい神話だ。

■米倉涼子(俳優)
何かを成し遂げるためには人並み以上の情熱と愛情を注ぐ事、そして沢山の仲間を動かす魅力やエネルギーが必要なんだ、と改めて納得させられる作品でした。
そして彼に至ってはその原動力が恋だったとは!
運命に翻弄されながらも挑戦を続けた姿に心揺さぶられました。

【作品情報】
エッフェル塔~創造者の愛~
2023年3月3日(金)新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
配給:キノフィルムズ
© 2021 VVZ Production – Pathé Films – Constantin Film Produktion – M6 Films

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