
大阪市生野区で聴覚支援学校に通っていた井出安優香さん=当時(11)=が下校中にショベルカーの暴走に巻き込まれて死亡したとして、遺族が運転手側に計約6千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は27日、約3800万円の支払いを命じた。武田瑞佳裁判長は、将来得られたはずの収入に当たる「逸失利益」の算出基準を全労働者の賃金平均(約497万円)の85%と判断した。
遺族側は、全労働者の賃金平均を基準とするべきだと主張。運転手側は「障害の影響で意思疎通や進学、就職が困難だった」として、この賃金平均の6割(約294万円)にとどまると反論していた。