スペースX、第2世代スターリンク衛星「V2 Mini」を打ち上げへ

【▲ 第2世代スターリンク衛星「Starlink V2 Mini」(Credit: SpaceX)】

スペースXは2023年2月27日(日本時間)、同社が新たに開発した第2世代スターリンク衛星「Starlink V2」の小型版となる「Starlink V2 Mini」の画像をTwitterで公開しました。

第2世代スターリンク衛星はスターリンクの第2世代ネットワーク(Gen 2)向けに開発されたもので、高度や傾斜角が異なる「シェル1」〜「シェル8」に分類された軌道のうち、「シェル6」〜「シェル8」への投入が計画されています。公開されている米国連邦通信委員会(FCC)の書類によると、Gen 2は高度525km・530km・535km、軌道傾斜角53度・43度・33度の軌道に投入されたスターリンク衛星で運用され、従来の第1世代ネットワーク(Gen 1)よりも通信性能が大幅に向上しているといいます。

第2世代スターリンク衛星は衛星そのもののサイズが大型化したことから、スペースXが開発中の新型ロケット「スターシップ」での打ち上げが予定されていました。しかし、スターシップの開発には遅れが生じており、運用段階には至っていないことから、同社のイーロン・マスクCEOは現在の主力ロケット「ファルコン9」に搭載できる小型版の第2世代スターリンク衛星を開発中であると2022年8月に述べていました。

今回画像が公開されたStarlink V2 Miniは、フルサイズのStarlink V2のいつくかの仕様を組み込んだ小型サイズの衛星です。名称の「Mini」は前述の通り第2世代スターリンク衛星の小型版であることを示しており、従来のスターリンク衛星(v1.5)に比べれば衛星のサイズは大きく、1回の打ち上げでファルコン9に搭載できる衛星の数は3分の1程度になります。

【▲ 第2世代スターリンク衛星「Starlink V2 Mini」(Credit: SpaceX)】

なお、スペースXは2023年2月28日に21機のStarlink V2 Miniを打ち上げて「シェル6」軌道に投入する予定です。

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文/sorae編集部

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