メルセデス・ベンツが新型『Aクラス/セダン』を導入。Cセグ初のARナビなど先進機能満載

 メルセデス・ベンツのCセグメントを担うスポーツコンパクト『Aクラス』と、その派生車種となる『Aクラスセダン』がマイナーチェンジを実施し、よりスポーティなエクステリアに進化した。安全性や快適性を高めるアダプティブ・ハイビームアシストを全車に、そしてセグメント初のMBUX ARナビゲーションなどを一部グレードに標準装備とし、2月27日より販売が開始されている。

 独自のボディ構造を採用した1997年登場の初代から数え、すでに4代目となる現行『Aクラス』が初の改良を受け、内外装のデザインを刷新するとともに、ナビシステムを『Sクラス』などで採用される最新世代にアップデートするなど大幅な機能向上が図られた。

 一目瞭然のスポーティさを強調したエクステリアでは、ボンネットにパワードームを備えた疾走感あるプロポーションに変更されるとともに、AMGラインではマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめられた、シングルルーバータイプの“スターパターンフロントグリル”を採用。

 下部に広がる台形とその両サイドに大口径のエアインテークを備えることで、よりアグレッシブかつパワフルなデザインとし、ディーゼル搭載の“A200d(同セダン)”には、交通状況に応じてハイビームとロービームを切り替えてヘッドライトの照射範囲を自動調整し、あらゆる状況下において最大限の視界を確保するアダプティブ・ハイビームアシストが標準装備とされた。

 また、リヤビューでも安定感を演出する新デザインのディフューザーと、こちらも水平基調とされた新たな意匠のLEDリヤコンビネーションランプにより、さらにシャープな印象が与えられる。

 外装色では新色のローズゴールドが追加され、ブラックペイントをあしらうことで足元をスポーティに演出するアルミホイールも採用。標準仕様には17インチ5ツインスポークアルミホイールが、同じくAMGラインには18インチ5ツインスポークのアルミホイールが装着されている。

 一方のインテリアでは、より直感的な操作が可能な新世代ステアリングホイールを採用。各種設定や安全運転支援システム(ADAS)の設定を手元で完結できる機能性も有し、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していたディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能には、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドが搭載された。

 これによりステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手が向上。また、センターコンソールに設置していたタッチパッドを廃止したことで、すっきりとしたインテリアデザインとなった。

A200系では、交通状況に応じてハイビームとロービームを切り替えヘッドライトの照射範囲を自動調整し、あらゆる状況下において最大限の視界を確保する「アダプティブ・ハイビームアシスト」が標準装備とされた
リヤビューでも安定感を演出する新デザインのディフューザーと、こちらも水平基調とされた新たな意匠のLEDリヤコンビネーションランプにより、さらにシャープな印象が与えられた

■内装の一部に100%リサイクル原料を使用したファブリックを採用

 さらに、オプションのAMGレザーエクスクルーシブパッケージを選択すると、シートの素材として従来設定がなかったシックで高級感のあるインテリアを演出する本革ブラックが選択可能に。同じくAMGラインパッケージでは、3本のツインスポークにより近未来的なスポーティさを演出する独自形状のステアリングが装備される。

 このモデルチェンジに際して、使用するすべての材料について見直しも受け「より持続可能な代替品が使えないか」の検証も行われており、レザーのARTICO/ファブリックのシート中央部には、100%リサイクル原料を使用したファブリックが採用された。これにより100%リサイクル原料の比率はシート表面で65%、内部材料で85%とされている。

 また、すでにおなじみのAI音声認識機能を搭載した対話型インフォテインメントシステム“MBUX”も最新世代となり、これに伴いCセグメント初のMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションも採用。従来は目的地設定で行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、このARナビでは車両の前面に広がる現実の景色がナビ画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される機能を備える。

 パワートレインには1.4リッター直列4気筒ガソリン直噴ターボ(136PS/200Nm)の『M282』を搭載する“A180”と、同じく2リッター直列4気筒クリーンディーゼル(150PS/320Nm)を積む“A200d”が用意され、前車には7速、後車には8速のDCTが組み合わされる。

 そのほか、マルチパーパスカメラとレーダーセンサーの働きにより周囲の交通状況を的確に把握するインテリジェントドライブなどメルセデスの各種運転支援も備わり、さらに合計10スピーカー、225W出力を誇るアドバンストサウンドシステムも用意され(A180系はオプション)、価格は498万~570万円(税込)となっている。

メルセデスコール:0120-190-610
メルセデス・ベンツ日本ウェブサイト:http://www.mercedes-benz.co.jp

AMGラインパッケージを選択すると、3本のツインスポークにより近未来的なスポーティさを演出する独自形状のステアリングが装備される
メルセデス・ベンツの”アンビション2039″に則り、2020 年代末までに新車における乗用車1台当たりの全ライフサイクルでのCO2排出量を半減させる目標も掲げる

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