広島カープ 週末のオープン戦2試合を安仁屋宗八さんチェック きょうは雨のマウンドに森下暢仁 

広島カープの沖縄キャンプ。週末25・26日のオープン戦の成果についてRCC野球解説者の 安仁屋宗八 さんに聞きます。そして、きょう27日の練習から見えてきたものは?

25日(土)オープン戦・巨人戦

RCC野球解説者 安仁屋宗八 さん
― 25日(土)オープン戦・巨人戦に登板した 大瀬良大地について?
「ぼくはいつでも開幕OKだと思いますよ。そのぐらいの内容ですね。150キロ出ましたからね(最速152キロのストレート)。スライダーの切れもあったし、フォークボールも何球か投げたが、よかったんじゃないですかね。あとは、右バッターに対してのインサイドの使い方ですよね。それができたら言うことなしですよ」

登板後、新井貴浩 監督から5年連続の開幕投手を指名されました。

広島カープ 大瀬良大地 投手
「もう『開幕、任せたよ』っていうふうに言われて、『よろしくお願いします』と。すごく本当に光栄なことだと思いますし、開幕投手を務めさせてもらうようになってからBクラスが続いているので、やっぱり、なにかそういうものは自分の中では感じているので、なんとか、ことしは流れを変えていきたいなと思っています」

安仁屋宗八 さん
― 5番手で登板した 九里亜蓮(2回 2安打無失点)については?
「いや、ぼくは九里のピッチングを見ていて、ものすごく心配ですね。ボールは抜けるし、球の切れもないし、やっぱり、全力投球が彼の持ち味ですけど、全力投球しているのはいいが、コントロールがまばら。ぼくの中では、まだ調整過程だと思いますね」

安仁屋宗八 さん
― オープン戦(4安打1得点)の打線については?

「打線は、やっぱり “水物” といいますから、まだまだ調整過程だろうけど、そんなに心配する必要はないと思うんですけどね。若い選手がけっこう出ましたから、ベテランとからんだら、ぼくは打線的には打てるようになってくると思いますね」

26日(日)オープン戦・中日戦

26日(日)のオープン戦・中日戦は、カープ打線がつながりました。4回には 秋山翔吾翔吾・西川龍馬 、4回には 田中広輔 と 途中出場の 大盛穂 が活躍。

投手陣では、3回からマウンドに上がった 遠藤淳志 が3イニングを投げ、無失点と開幕ローテーション入りへアピールしました。

広島カープ 遠藤淳志 投手
「3イニング目も初球の入り。変化球でストライクが取れたので、そこをきょうはテーマとしてやっていたのでよかったと思います」

安仁屋宗八 さん
「ストレートの速さ、それとフォークボール、変化球でストライクを取れたときは
楽に投げて抑えている」

6回からは、左のエース・床田寛樹 がマウンドへ。「もう右足の心配はない」と話したとおり、2回無失点と順調な調整ぶりを見せました。

広島カープ 床田寛樹 投手
「足の状態もすごくいいですし、あとは、投げる方でしっかりとどんどん上げていければいいかなと思います」

試合は8対4。逆転で逃げ切った新井カープが、オープン戦初勝利を飾りました。

安仁屋宗八 さん
「やっぱり今のままで、ぼくは行ってほしいですね。明るいチームで。新井貴浩 監督がやっぱり選手個人個人とよく会話しているんですよ。選手も新井監督のためにがんばろうという気持ちになっていると思いますから」

27日(月) 雨のマウンドに森下 コルニエル&2年目 森は

そして、きょう27日(月)の練習です。森下暢仁 がシートバッティングに登場しました。

午後から行われたシートバッティング。雨で濡れたマウンドに上がった森下は、オフに右ひじの手術をして以降、初めてバッターに対してのピッチングとなりました。

最初のバッター・野間峻祥 との対戦は、1ストライク・1ボールからレフトフェンス際まで運ばれ、2ベースヒット。

続く デビッドソン に対しては、高めの直球でファーストフライに打ち取ります。

西川龍馬 には、2球目をライト前にはじき返され、タイムリーを許します。

5人目の 堂林翔太 は、粘られながらも7球目でショートゴロに打ち取り、森下は一度、マウンドを降ります。

続く森下のマウンドは、先頭の 小園海斗 にレフト前へヒットを許し、再びランナーを背負ってのピッチング。

「打者の反応より、自分の身体の反応を確かめながら投げた」という右ひじ手術後初めての実戦の登板は、打者8人に対して被安打3のピッチングになりました。

広島カープ 森下暢仁 投手
「どの球も投げてみて、どういう反応になるかを確認した。バランス良く投げられたらいいと思って投げたので、とりあえず バッターに対してアクシデントなく投げられたのがよかった」

先発ローテーション入りを争うコルニエルは、黒田博樹 球団アドバイザーから伝授されたツーシームを武器に打者10人に対し、被安打1に抑えました。

さらにコルニエルと同じく先発ローテーションを狙う 森翔平 もアピール。キャンプ後半にかけて良くなってきたというストレートを軸にエラーの出塁を許しながらも打者11人をノーヒットに抑え、新井監督にアピールしました。

一柳信行 アナウンサー
「まだキャンプ終盤・2月下旬ということもありまして、この時期はどうしてもピッチャーの方が仕上がりが早いんです。ということを割り引いて考えましても、27日にマウンドに上がった4人のピッチャーは非常にすばらしい出来だったのではないかと思います。新井監督もまずまずの評価をしていました」

「ピッチャーについて、27日、ブルペンに行ったときにこんなことがありました。益田武尚 投手を囲んで、横山竜士・菊地原毅 両ピッチングコーチ、それから 藤井彰人 ヘッドコーチの4人で長々と話をしていました」

「何の話をしていたのか、横山コーチに聞いたんですけども、益田投手のプレートを踏む位置の変更をちょっとしたらどうかという話になったそうなんです。これまでよりも5センチぐらい、1塁側を踏んではどうかという提案をしたそうなんですね。なぜ、そうしたかといいますと、益田投手のもともと投げるボールの軌道がじゃっかん、シュート気味になるそうなんですよね。さらに持ち球としてシュート、あるいはツーシームがありますので、右バッターのインサイドを攻めるときに今のプレートの位置ですと、どうしても当たってしまう可能性が高いということなので、ちょっと1塁側を向いたことによって、インサイド攻めを広く使っていきましょうよ、ピッチの幅を広げていきましょうよという提案をしたそうなんです。すぐ慣れるかどうか、時間がかかるかもしれませんけども、そういった提案をするのもコーチの仕事ですからっていう話でした」

「キャンプは、いよいよ、あす28日の1日を残すのみとなりました」

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