大谷翔平「WBCは幼き日の憧れ」 少年時代に見ていた大会はどれ?

@Getty Images

メジャーリーグのキャンプが解禁となった2月15日(日本時間16日)、大谷翔平(エンゼルス)がキャンプ地のアリゾナ州テンピで取材に応じ、3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について語った。

「僕は(これまで)出られていないので、今までずっと、野球を始めて小学生の頃からずっと見ている大会ですし、いつか出てみたいなと思っていた大会なので…。前回はなかなかタイミングも合わず、出れなかったということを考えるとすごく特別な気持ちがあります。すごく個人的には楽しみにしていますし、優勝を目指して頑張りたいと思っています」

言葉通り、現在28歳の大谷にとって今回が大会初出場。24歳だった前回大会(2017年)は右足首の負傷もあり辞退したのだった。

では、1994年生まれの大谷翔平が幼き日に見ていたWBCとは? おせっかいにも振り返ってみよう。

2006年大会<11歳>水沢リトルリーグ

岩手県奥州市での小学生時代。3年生で野球を始めて2年目。すでに水沢リトルリーグで”ブイブイいわせていた”。「敬遠気味に外角に外したボール球をホームラン」、「120キロをすでに投げていた」という伝説も。

日本代表の成績:優勝

チーム全体で王貞治監督を「男にした」大会。松坂大輔がMVPを獲得。大会前にイチローが韓国、台湾に対し「向こう30年、日本には手が出せないな、みたいな感じで勝ちたい」と発言。ところが第2ラウンドの日韓戦で日本は敗れてしまう。この試合後、韓国側が「マウンドに韓国国旗ぶっ刺し事件」を起こした。しかし日本は準決勝で韓国に6―0で完勝し、雪辱を果たすというエピソードもあった。大谷自身の「憧れ」とされる松井秀喜氏は欠場した。

優勝カップを掲げる日本代表。ちなみに「侍ジャパン」のニックネームが使われるのは翌大会から @Getty Images

日本代表メンバー

監督:王貞治

11清水直行、12藤田宗一、15黒田博樹、18松坂大輔、19上原浩治、20薮田安彦、21和田毅、24藤川球児、31渡辺俊介、40大塚晶則、41小林宏之、47杉内俊哉、61石井弘寿

22里崎智也、27谷繁元信、59相川亮二

1岩村明憲、2小笠原道大、3松中信彦、7西岡剛、8今江敏晃、10宮本慎也、25新井貴浩、52川崎宗則、5和田一浩、6多村仁、9金城龍彦、17福留孝介、23青木宣親、51イチロー

チーム通算成績 率.297 本10 盗13 防2.49 得60 失21

2009年大会<14歳>奥州市立水沢南中学校2年生

一関リトルシニアに所属。全国大会出場を果たした。普段の練習では場外ホームランを連発し、近くにあった信号機を破壊したという伝説で知られる。さらに投手としても130キロの速球を連発。キャッチャーが恐れをなしていたという話も伝わっている。

日本代表:優勝

なかなか決まらない監督人事、11人にも及ぶ出場辞退選手の話題が先行した大会。ヒーローはやはりイチローだった。不振を極めるも、決勝の韓国戦でサヨナラヒット。その時マウンドにいた韓国のリリーフエース林昌勇(イム・チャンヨン)が「なぜイチローとの勝負を避けなかったのか」も話題になった。

2009年大会優勝直後の様子 @Getty Images

日本代表メンバー

監督:原辰徳

11ダルビッシュ有、14馬原孝浩、15田中将大、16涌井秀章、18松坂大輔、19岩田稔、20岩隈久志、22藤川球児、26内海哲也、28小松聖、31渡辺俊介、39山口鉄也、47杉内俊哉 2城島健司、10阿部慎之助、29石原慶幸

6中島裕之、7片岡易之、8岩村明憲、9小笠原道大、25村田修一、52川崎宗則、1福留孝介、23青木宣親、24内川聖一、35亀井義行、41稲葉篤紀、51イチロー

チーム通算成績 率.299 本2 盗11 防1.71 得50 失16

 

2013年大会時には18歳で、高卒後北海道日本ハムファイターズに入団していた。山本浩二監督による「行けるなら行け」の指示で知られた大会は、もはや憧れる立場ではなく、出場を目指すべきところにいた。

こう振り返ってみると、大谷にとってのWBCとは「新たなステージに立ったばかりの時期に与えた刺激」でもあった!?

憧れの大会での大谷の「憧れ超え」に大いなる期待を。大谷がWBCについての思いを語った際に「SPOTV」は現地取材している。その際の動画は以下に。

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