【WBC】韓国メディア断言 「日本が気づかない」長距離砲の復活...目下打率4割

所属球団ktでのカン・ベクホ @Getty Images

ワールド・ベースボール・クラシック2023(WBC)で侍ジャパンと対戦する韓国代表。同国で「天才スラッガー」と呼ばれる23歳のカン・ベクホ(KTウィズ)が絶好調だ。「SPOTV NEWS.KR」が「日本の東京ドームで大仕事をやってのける予感」と記している。

184cm98kg、右投げ左打ちの外野手。2018年に高卒でプロ入り後、1年目から138試合出場、29本塁打を記録した逸材だ。2022年はケガで大きく出場機会を減らしたものの、目下、練習試合で打率4割、2本塁打と活躍を見せている。

カンは24日(日本時間)米国アリゾナで行われたKTの練習試合に4番指名打者で先発出場。6打数2安打(1本塁打)2打点の大活躍でチームを8―2の勝利に導いた。

2月17日の練習試合NCダイノス戦のホームランに続いての2試合連続弾。続いて行われた19日のKIAタイガース戦の結果を加えると、3試合で15打数6安打2本塁打4打点の好成績だ。 WBCに出場する韓国打者のなかで最も打撃好調といっても過言ではない。

カンは昨季、つま先とハムストリングの負傷の余波でシーズン62試合で打率0.245(237打数58安打)、打撃指標数OPSで0.683、6本塁打29打点にとどまった。2018年の韓国プロ野球リーグKBOデビュー以来、「天才打者」と呼ばれ続けた名声にキズが入った1年だった。年俸は昨年5億5000万ウォン(約5700万円)から今年2億9000万ウォン(約3000万円)に減額され、ほぼ半額に。

復活を期すカンはスプリングキャンプ期間から覚悟を決めてトレーニングに打ち込み、仕上がりは上々だ。

それは昨年の不振にもかかわらず、WBC韓国代表のイ・ガンチョル監督が「選び続ける理由」を証明する戦いでもある。監督はカンが指名打者または1塁手として打線に重みを加えることに期待。1塁のポジションはメジャーリーガーのチェ・グァンジ(パイレーツ)の合流が困難となり、カンへの期待はさらに大きくなった。 

しかし、だ。日本メディア「読売新聞」が2月23日、WBC第1ラウンドB組で最警戒チームとして韓国を挙げるなかで、そこにカンの名はない。

チームのスラッガーとして「合計791ホームランデュオ」チェ・ジョン(SSGランダース)とパク・ビョンホ(KT)のみに言及した。

「KBO歴代ホームラン2位(429本)のチェが3塁手、過去にメジャーリーグのツインズでプレーしたパクが1塁手を引き受ける。パクはKBO通算362ホームランの歴代4位」という内容を紹介。

この他には、今季後のメジャー挑戦を宣言したイ・ジョンフ(キウム)と、「日本キラー左腕」キム・グァンヒョン(SSG)を紹介するにとどまった。

韓国が2013年と2017年のWBC、2020年の東京オリンピックなど、近年の国際大会で不振のため、昨年のKBOリーグMVPイ・ジョンフを除けば、若い選手たちは日本では注目されていない。これはカンも同様だ。

イ・ガンチョル監督率いる韓国代表チームは、今回のWBCで「国内での野球復興」を目標に掲げている。カンはイ・ジョンフと共に「今後10年の韓国野球を引っ張る逸材」と呼ばれてきただけに、今回のWBCでは自分の力を証明する必要がある。

レギュラーシーズンでの復活のためにも3月から足場を固めておかなければならない。カンは練習試合での好調を本番までキープし、チェとパクに続く韓国代表スラッガーになれるだろうか。

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