車いすテニスの国枝慎吾が世界1位のまま現役引退を表明。グランドスラム通算50度、パラリンピック金メダル4個獲得などの偉業を達成「もう十分やり切った」

車いすテニス界のレジェンド、国枝慎吾が引退を表明

1月22日、グランドスラムで通算50度の優勝、パラリンピックで4個の金メダルを獲得した車いすテニス世界ランク1位の国枝慎吾(ユニクロ)が自身のSNSを更新。「もう十分やりきった」と引退を発表した。

38歳の国枝は、自身のSNSを通じて「夢が叶った東京パラリンピック後から引退についてずっと考えており、昨年念願のウィンブルドンタイトルを獲得してからは、ツアーで戦うエネルギーが残りわずかであることを感じる日々でした。昨年10回目の年間王者になった事で、もう十分やり切ったという感情が高まり、決意した次第です」と引退を決意。

「2006年に初めて世界一位になってから17年。最後まで世界一位のままでの引退は、カッコつけすぎと言われるかもしれませんが、許してください(笑)」と綴った。

また自身の所属先であるユニクロなどのスポンサーに感謝を述べるとともに、妻である愛さんやチーム、トレーナー、コートで戦ってきたライバル、ファンへの感謝。最後に、「最高の車いすテニス人生でした。今後も車いすテニスへのご声援をよろしくお願いいたします!」と、さらなる発展を願った。

2006年のウィンブルドンにおいて、齋田悟司(シグマクシス)と組んだダブルスで最初のグランドスラムタイトルを獲得して以降、右肘の怪我で休養をしていた2017年を除いては毎年のようにグランドスラムで優勝した国枝。シングルスでは28度、ダブルスで22度のグランドスラムタイトルを獲得した。また、パラリンピックでも通算4度の金メダルを獲得している。

最後のタイトルは、昨年10月に東京・有明コロシアムで行われた「楽天ジャパン・オープン」。次世代の車いすテニス界を担うとされる新星、16歳の小田凱人(東海理化/同4位)を2時間27分の激闘の末に下している。

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