日本テニス協会が創立100周年記念式典を開催。引退表明した車いすテニスの国枝慎吾も出席「恩返しするエネルギーは残っている」

日本テニス協会創立100周年記念式典が開催

1月25日、公益財団法人日本テニス協会は、都内にて創立100周年記念式典を実施。現役引退を発表した車いすテニスの国枝慎吾(ユニクロ)も出席し、これまでの活躍を称えられ花束が贈呈された。

式典には、日本テニス協会名誉総裁の秋篠宮家次女佳子さまがご出席され、「すべての人が健やかで幸福な人生を享受できるように貢献を続け、テニスに取り組みたいと思うすべての人が、またテニスを観戦したいと思うすべての人が、様々な制約を越えて、あらゆる方法で隔たりなくテニスを楽しめるよう願い、式典に寄せる言葉といたします」と挨拶した。

また、式の最後には、グランドスラム通算50度の優勝やパラリンピック金メダルを計4個を獲得し、生涯ゴールデンスラムを達成した車いすテニス界のレジェンドで、22日に引退を表明した38歳の国枝に花束が贈呈された。

日本テニス協会会長の山西健一郎氏より花束を受け取った国枝は、冒頭で「“元”車いすテニス選手の国枝慎吾です」と会場を和ますと、「車いすテニスというスポーツは、パラリンピックスポーツの中では、一番健常者と障害者の垣根が少ないスポーツだったんじゃないかなと思います。今では当たり前のようにグランドスラムで車いす部門が採用されるようになりました。私たちもナショナルトレーニングセンターを使わせていただいたり、全日本テニス選手権でエキジビション、2016年にはワールドチームカップを開催していただいた」と感謝を述べる。

そして、「2019年からジャパンオープンで車いす部門を創設していただいて、昨年は小田(凱人)選手(東海理化/世界ランク4位)」と大死闘を繰り広げ、なによりもうれしかったのは大観衆のセンターコートでプレーできたこと。僕の最後のハイライトになったかなと思います。先月引退しましたけど、まだまだテニスに関わっていたいし、エネルギーは使い切りましたが今までテニスにお世話になった分、より一層恩返しをするエネルギーは残っていると思います。今後とも何かともにやれたらいいなと思うので引き続きよろしくお願いいたします」と、テニス界のさらなる発展に自身もエネルギーを注いでいきたいとした。

なお、式典では第11代会長で名誉顧問の盛田正明氏、第12代会長で名誉会長の畔柳信雄氏の功績を称え、感謝状が贈呈されている。

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