U2、ウクライナ出身のバンドAntytilaの英公演にゲスト出演

U2 - Photo: Han Myung-Gu/WireImage

2022年5月、U2のボノ(Bono)とジ・エッジ(The Edge)は、戦下ウクライナのキーウ市内の地下鉄構内でサプライズ・コンサートを行い、地元のバンドAntytilaのフロントマンでもあるウクライナ人兵士タラス・トポリア(Taras Topolya)とコラボ演奏を披露した。

そして、現地時間2023年2月26日、Antytilaが英ロンドンのエレクトリック・ブリクストンで行ったコンサートにボノとジ・エッジがゲストとして登場し、U2の1987年のアルバム『The Joshua Tree』の収録曲「Mothers Of The Disappeared」で再び共演を果たした。\

U2は、バンドの公式ツイッターに同ライヴからの写真を公開し、「昨晩、エレクトリック・ブリクストンでAntytilaと一緒に“Mothers Of The Disappeared”を演奏できて光栄だった。このミュージシャンたち、Taras, Dmytros, Sherhi, Dmytros, Mykhailo…ウクライナの人々は戦争を望んでいない。彼らは平和を望んでいるが、自由なき平和を望んではいないんだ」と記している。

4年ぶりのコンサート

今月初め、U2はラスベガスに今秋オープン予定の次世代型コンサート会場、MSGスフィア(MSG Spher)のこけら落としの公演となる「U2:UV Achtung Baby Live At The Sphere」の開催を発表し、この4年振りのコンサートで、1991年の名盤『Achtung Baby』の楽曲を演奏するというニュースがトレーラー映像と共に届けられた。

同トレイラー映像では、世界各地から突如として姿を消した新旧のU2ファンが、バンド・メンバーと思われる人物たちと共にラスベガスの広大な砂漠に出現し、巨大な謎の球体(スフィア)の中の“アクトン・ベイビー”に導かれるようにして歩き出す様子が映し出されている。

ラスベガスのスカイラインを見下ろす最新鋭の会場、MSGスフィアで行われるU2の4年振りの公演は、ライヴの評価を高めるために常に最先端技術を取り入れてきたバンドにとって、新たな可能性に満ちた革新的なコンサートとなるだろう。また、ドラマーのラリー・マレン・ジュニアが、手術と療養のために今回のライヴには不参加となり、代わりに、オランダのバンドKrezipのBram van den Bergが参加することもあわせて発表されている。

バンドは声明で次のように述べている。

「(MSG)スフィアでの公演は長い間計画されていたんだ。私たちは人々を失望させたくない、とりわけファンのみんなを。私たちは、彼らが私たちを恋しがってくれているのと同じくらい、彼らのことが恋しんだ。ファンは常にバンドにとって5人目のメンバーだった。要するに、U2は2019年12月からライヴをやっていないし、ステージに戻ってファンの顔をもう一度見なければならないんだ」

Written By Sam Armstrong

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