「はだしのゲン」再審議を要望 削除方針に被団協事務局長

日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局長

 広島市教育委員会が市立の小中高校を対象にした「平和教育プログラム」の教材から漫画「はだしのゲン」を削除する方針を決めたことを受け、日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市事務局長(83)は28日、方針の撤回と、市民や被爆者に開かれた会議で審議し直すよう市教委に要望した。

 長崎で被爆した木戸事務局長は談話で、はだしのゲンは「被爆者が苦しみ、生きてきた全体像を描いている」と指摘。児童の現在の生活実態に合わない描写があるとの市教委の削除理由については「過去の事実を学ばせず、人類の歴史を学ばない行為だ」と批判した。

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