
福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」が殺菌のため必要な浴槽への塩素注入を日常的に怠り、調査で基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出された問題で、旅館の運営会社は28日、県が結果を確認する自主検査の直前に限って浴槽に塩素を入れ、基準を満たすよう偽装していたと明らかにした。
県は、塩素濃度や湯の交換頻度に関する申告が虚偽だった疑いがあるとして、調査を進めている。公衆浴場法に基づく罰則の適用を検討する。
県条例などは、浴槽の湯は残留塩素濃度を1リットル中0.4ミリグラム以上に保ち、レジオネラ属菌の繁殖を一定以下に抑えるよう定めている。