【豪華客船クルーズ最前線】クイーン・エリザベスに乗ってみた!クルーズ新様式も

2022年12月、豪華客船の代名詞であるクイーン・エリザベスに初乗船する機会を得ました。パンデミック下で止まっていたクルーズ各船の運航再開以降、私にとっては初めてのクルーズです。今回は、シドニーからメルボルンまで、2泊3日のクルーズでした。3回のレポートになりますが、まずは乗船までのプロローグ編です。今ならではの、クルーズの新様式についてもご紹介します! どうぞ、お付き合いくださいませ。

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英国女王エリザベス2世に命名された客船

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まずは、今回、乗船したクイーン・エリザベスについてご紹介します。英国の客船会社キュナード・ラインが所有する3隻の客船のうちのひとつであり、英国女王エリザベス2世に命名された客船で現在の船は3代目。

2010年にデビューし、2018年の改装で客室やスパなどがリニューアルされました。2023年のゴールデンウィークを含む、4月~5月には4年ぶりに日本発着クルーズを行う予定です。また2024年にはクイーン・エリザベスにとって初となる、東京発着(東京国際クルーズターミナル発着)のクルーズが運行されることも決まっています。

ここで、クルーズ豆知識(笑)。クルーズ客船もそれぞれ個性があって、大型船もあれば、小型船もあります。また、とびきりゴージャスな客船もあれば、カジュアルなサービスとリーズナブルな価格を売りにしている客船もあります。ホテルをイメージしていただけば、わかりやすいかもしれません。ホテルもリーズナブルなものからゴージャスなもの、大きなものから小さなものまであるじゃないですか、そんな感じです。

で、クイーン・エリザベスですが、世界でいちばん有名な客船とも言われています。確かにそうですよね。船旅をしたことがない人も、この船の存在はご存じなんじゃないかと。で、肝心の船ですが、英国伝統の格調高いエレガンスとサービスが特徴で、その大きさはなんと9万900トン! と言われてもなかなか想像つかないですよね。全長294m、高さ56.6mともはや大きなビルのよう。ちなみに、乗客定員数は2081名です……。

2泊3日のショートクルーズの全貌

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今回の2泊3日のクルーズのスケジュールはこんな感じでした。

1日目 シドニーで乗船。出港は19時

2日目 終日クルーズ

3日目 入港6時。メルボルンで下船

飛行機が遅延すると怖いので、前日にシドニー入りしました。宿泊したホテルの窓からは、クイーン・エリザベスが入港するシドニー港が見下ろせます。そして、その向こうにはシドニーの代名詞でもあるオペラハウスが! この景色をつまみに、いくらでもお酒が飲めそうです。

船が港に入るのは出港当日の朝の6~7時頃という情報をゲットし、目覚ましをかけて待機。6時少し前に起きると、ちょうどビルのように巨大な船が入港してくるところでした。圧巻です。そして、朝陽を浴びて入港してくる船の美しいこと!

クルーズ旅=長期間の旅という印象を抱く人が多いんじゃないでしょうか。たしかに少し前までは、「クルーズって、リタイアして時間のある人が行くもんでしょ?」という風潮があったし、実際、長期にわたるクルーズも数多くあります。でも、お試し感覚でいけるショートクルーズもあるんですよ。さらに近頃は一人で船旅を楽しむソロクルーズの人気が急上昇中なんだとか。

一方で、長期のクルーズも、人気のクルーズ会社の人気の路線は即日完売だとか! しかも高額のクルーズほど早く売れるという話もあります。しばらくの間、多くの船が運航を停止していましたが、クルーズ人気は衰えていないようです。

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今どきのクルーズ、乗船前に準備することとは?

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さて、お次は「船に乗る前にすべきこと」をご紹介します。まず、出発前に、ウェブ上でチェックインを行いました。方法は多少違えど、これはどこのクルーズ会社の船に乗るときでも必要になる作業かと思います。専用のサイトがあり、こちらに予約番号やら、名前やらパスポート番号やら要は個人情報を入れるわけです。なお、専用サイトでは、レストランの予約やオプショナルツアーの申し込みができます。今回の航路が示されていたり、旅気分を盛り上げてくれます。

また、出発前には、荷物タグ、ボーディングパスの発行が必要となります。ボーディングパスはクラウドにあげておけばいいのですが、荷物タグはプリントアウトがマスト。乗船前には、これを荷物に付けておくと、ポーターが客室まで運んでくれるというわけです。過去に乗船した、別のクルーズ会社もこのスタイルでした。今やこの方法が主流なのかもしれません。

なお、オーストラリア入国に際してですが、ワクチン接種証明書の所持の義務は2022年7月の時点で廃止されています(まあ2023年2月現在、日本入国の際には必要なんですけどね、ワクチン接種証明書)。ただし、ETA(電子渡航許可)を取得する必要があります(日本旅券を持ち、3ヵ月以内の観光目的でオーストラリアに入国する場合)。料金は申請手数料として20オーストラリアドル。簡単に言えば、アメリカのESTA(エスタ)のようなものです。

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また、今回は、「クイーン・エリザベス」に乗船する際のルールとして、乗船24時間以内の抗原検査、もしくは48時間以内のPCR検査が義務付けられていました。検査結果と政府発行の写真付きID(パスポートの顔写真ページなど)、時計など日時がわかるものを3点セットで一緒に写真に収め、チェックイン時に提示します。

当然といえば当然なのですが、スタッフの方、しっかりとチェックしていました。ま、そりゃそうですよね(笑)。それにしても、抗原検査やPCR検査って、何度やってもどきどきするものですね。なお、このような乗船時のルールは今後も随時アップデートされていくはず。実際に乗船する際に、最新の情報をチェックしてくださいね。

また、シドニーの街ではマスクをしている人はほとんど見かけませんでしたが、乗船当時は船内の公共エリアではマスクの着用が必須とされていました。

チェックインは意外と簡単です……!

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で、ドキドキの(?)チェックインですが、国際線の飛行機の搭乗手続きのような感じです。ひとつ違うのは、各客室のレターポストに置かれているクルーズカード。以前はターミナルでの乗船手続きの際に手渡されていたようですが、現在は客室に直接届けられるようになっています。これは、客室のカギにもなり、また事前に専用サイトで登録したクレジットカードと紐づいているので、船内で有料ドリンクの注文やショップでの買い物をする際に必要になります。超大切です(笑)。

無事、チェックインを終えたらいよいよ乗船です。次回は、「クイーン・エリザベス」の船内へとご案内します!

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取材協力:キュナード・ライン

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