「裾野市は事故原因指摘されると困ることあるのか」“水浸し楽団”が独自の現地調査 スプリンクラー3か所中2か所は人為操作は“事実上不可能”

裾野市民文化センター(静岡県裾野市)のスプリンクラーによって、水浸しの被害を受けた楽団が2月28日に会見を開き、現地調査を行ったことを明らかにしました。この調査の結果、人の手で稼働させることができるスプリンクラー3か所のうち2か所は、人為的な操作が事実上不可能との見解を示しました。

この問題は、2022年9月、裾野市民文化センターの大ホールで、突然、舞台上のスプリンクラーが作動し、「シンフォニエッタ静岡」のメンバー5人がけがをしたほか、楽器や楽譜などが水浸しになったものです。

楽団では、事故原因を究明するため独自の委員会を設け、2月22日に現地調査を実施したということです。

今回は大ホールのスプリンクラーのうち、意図的に放水できる3か所を調査。その結果、舞台袖の2か所は、操作する場合、その場に1分ほどとどまる必要があるものの、これまでに不審者の目撃情報などはなく、事実上、不可能であると結論付けました。残る1か所については現状で結果が出せず、警察の捜査に委ねたいとしています。

<シンフォニエッタ静岡 中原朋哉芸術監督>

「私たちの疑問は、裾野市はシンフォニエッタ静岡に事故原因を指摘されると困ることがあるのか」

また楽団によりますと、水浸し被害の影響による楽器の不具合がいまも相次いでいて、今回の損害額が十数億円に上る恐れもあると説明しています。

楽団側はさらに調査を進め、3月中旬にも事故原因について明らかにしたいとしています。

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