【厚労省】公的病院に電子処方箋の早期導入要請へ/公的病院を起点に「面的に」拡張

【2023.02.28配信】厚生労働省は2月28日、「第1回電子処方箋推進協議会」を開催し、普及推進策を議論した。この中で厚労省は「HPKIファストトラック」を設置するほか、導入意欲の高い医療機関・薬局が多い地域を中心に普及拡大を図る施策、並行して公的病院での早期導入も要請する考えを示した。公的病院を起点に「面的」に拡張するとの案を提示した。

「HPKIファストトラック」設置

「HPKIファストトラック」は、支払基金に窓口を設置することで、「電子処方箋の運用準備が完了しているのにHPKIカードが届かない」事例を対象に、HPKIの早期発行を促す仕組み。HPKIの発行の遅れが電子処方箋普及拡大の阻害要因とならないことを配慮した施策。
窓口申請の対象条件は以下のすべてに該当していること。
①当該施設がシステム改修完了済であること
②HPKIカードが到着次第、運用体制上も遅滞なく電子処方箋を運用開始する予定であること
③HPKI申請から1ヶ月以上経過している者であって申請不備、費用支払等の連絡があった場合に遅滞なく対応していること

電子処方箋のポータルサイト上の、HPKIファストトラック申請サイトに必要項目を記入することで、申請を受けつけ、必要最低限の枚数(薬局:管理薬剤師1枚、診療所:医師1枚、病院:上限3枚)を早期発行する。

そのほか、厚労省は当面の普及施策として、以下を掲げた。

〇 国民が電子処方箋の利用可能な地域を全国的に確保。
・ 導入意欲の高い医療機関・薬局が多い地域を中心に普及拡大を図ってはどうか
・ 並行して、公的病院での早期導入も要請(公的病院を起点に面的に拡張)
〇 電子処方箋のメリットについて周知広報
〇 令和4年度補正予算(例:HPKI補助22億円)や令和5年度予算案(例:令和5年度分のシステム改修補助率を引き上げ)を活用した早期導入の呼びかけ

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